75歳以上の高齢者が全人口の10%を超えた。年を取るとともに増えていく、人生のおまけの認知症。現在170万人居ると推計されている。これからますます増え続けて10年後には250万人になると予測される。誰もが老い自分の身の回りの世話もだんだんに出来なくなって行く。体は兎も角、自分のアイデンティティーとも言うべき記憶が失われていくのを認知症の人にも初期には分っておりその事が心配で心配でどうしようもないのだ。他の人にはわかってもらえない塗炭の苦しみの中にいる。周囲に相手にされないもどかしさ。生きてきた輝かしい人生もすべて消えていく戸惑い。プライドを失っていく気持ちを受け止め尊厳を保ってあげる。その人が生きて来たそのままで今を受け止めて貰えるなじみの人となじみの場所に居る安心が何よりも大切である。その中にいて居心地が良いものであればそれで充分。慣れ親しんだ場所に微笑んでる笑顔の人が居ればそれだけで良い。多くの人の頭にある常識的な思い入れなんか要らない。生きていくための最低限の食事と雨露をしのぐ屋根があればよい。きれいな施設、豪華な食事などいらないのである。幼い日に日曜日の昼下がり家族の団欒を聞きながらまどろみを思い出して欲しい。どんなに幸せな気分になれたか。
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