高校生になってすぐは汽車で通学した。鹿児島まで2時間30分ぐらい掛かった。現在は鹿児島の郊外の沿線沿いに住宅地が拡がり乗客と新しい駅が増えた。今はディーゼル車で一時間余りである。当時は蒸気機関車で石炭積載と給水をしなければならずある区間走るごとに停車が長引いた。また鹿児島に近づくにつれ乗客が増えて途中で客車を増結した。そのために余分な時間が懸かったのだ。高校の始業時間に間に合うためには5時ごろ起床し駅に駆けつけなければならなかった。行き帰りに5時間も掛かったので1日の殆どが通学に使われ疲れ切って授業時間には居眠りする事が多かった。家に帰っても宿題などする余裕も無い。通学中の車内で眠るなり勉強すれば良いのだが満員の上に暗い裸電球のもとでは勉強はおろか眠れる環境ではなかった。トンネルも何箇所かあり汽車がトンネルに突入するたびに車内に煤煙が充満した。汽車を降りる頃には全身すすで汚れ石炭の臭いが染み付いた。
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