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2007.05.29 07:25 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

とばっちり

当番日の次の朝早く家で転んで手を突き左手首を腫らした患者がやって来ているとの看護師からの連絡を受けた。救急車のサイレンも聞こえなかったので自分でやって来たらしい。寝ぼけ眼で診察室に急いで行った。前夜の酒が残っているのかまだ酔っていて大声を出し威勢が良い。相当痛いらしく腫れた腕を垂らして盛んにさすっている。手首が変形腫れて盛り上がっている。これは骨が折れていると考えレントゲン写真を撮った。案の定、骨折している。兎に角、痛み止めを服用させて後シーネ固定した。整形外科病院に紹介した方が良いだろうと判断し、痛みも和らいだ様子なので話を切り出した。行きたくないと言う。理由を聞いた。私の所に来る前に紹介する目当ての病院にすでに行って診察を頼んだが断られたと凄く腹を立てている。自分で診るしか仕方が無いかなど思案しているところに出勤して来た職員が救急出入り口のドアのガラスがめちゃくちゃに壊れて居るとそっと後ろから耳打ちしてくれた。今の今まで玄関から普通に入って来た人と思っていたし患者も何も言わないのでそんな馬鹿なとカーテンを開けてびっくりした。玄関とは別の救急入り口の扉の鉄線入りのガラスに大きく蛛の巣状のひびが入り今にもばらばらに抜け落ちそうになっている。状況からして壊したのは目の前の患者しかいない。車ででもぶっつけたのかと思い恐る恐る聞いてみた。当の本人は今に言われるだろうと覚悟していたのか足で蹴飛ばしたらこうなったと素直に認めて弁償させてくれと最初から謝る。どうしてこんな荒っぽい事をしたのか尋ねた所、痛くて堪らず近くの専門病院を受診したが断られたので腹が立ち興奮したまま当番医の私のクリニックに来た。ところが入り口がしまっていたので酔いも手伝い腹立ち紛れにドアを蹴ったら割れてしまったと恐縮仕切りである。酒飲みは酔ったときは勇ましいが酔いがさめたら大人しい。借りてきた猫である。それにしてもこちらは大変なとばっちりを受けたものである。当番医といっても医師一人しか居ない診療所も他の何人も医師の居る病院も平等に当番を引き受けている。前の日から一晩働き次の日も平常通りに診療を行わなければ成らない。到底、昼間のように一晩中玄関を開け起きているわけにいかない。仮眠をしながら電話連絡を受けて対応している。そうでないと続かない。当然入り口は閉めてある。直接来院する時は玄関の呼び出しベルをならせば当直の看護師が対応する様にしてある。この患者は酔っ払った上に前の病院の対応に怒って冷静さを失っていたのだろう。厚生労働省は先日、医師不足対策として診療所の開業医に時間外や休日も診療するように要請した。そういわれなくても私達開業医はズーッと以前から日夜がんばって来ている。認識不足も甚だしい。

http://urojinde.at.webry.info/200606/article_28.html

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