最近は滅多に見かけなくなった麦の刈入れ風景。麦秋の今の時期になると思い出す。外の風に触れないようにと、まだガラスの嵌まっていなかった昔ながらの雨戸を締め切り、薄暗い中で布団にくるまり目を真っ赤に腫らし激しい咳と高い熱を、じきによくなると信じて耐えた。雨戸の穴から入リ込む光がピンポイント写真効果で戸外の様子を障子に逆さに映し出した。そこには刈り獲った麦わらの山があった。ところで私の小さい頃は、はしか罹患は誰もが一生に一度は通過しなければならない儀式でもあった。罹らない方がむしろおかしかった。今の天皇陛下も20歳代になってはしかに罹られ話題になった。高貴な方は世俗との接触が少ないため流行時期に罹らずじまいで大人に成った。子供の頃に罹ると症状は軽くてすむが大きくなってからは酷くなるので大層心配されたのである。庶民にとっても肺炎などの合併症を併発する大変な病気ではあったが罹るのがごく当たり前として受け入れて罹った時の心構えは出来ていた。今のように騒がなかった。幼児に定期的予防接種が始った頃より爆発的流行は少なくなった。しかし最近でも周期的に流行は見られる。風疹やはしかなど予防接種の効果や副作用を巡っての議論もあり接種時期や方法の変更がなされたりで接種の空白が生じ抗体の無い人に突発的に流行が起こる。生後6ヶ月ぐらいは母親の抗体が母乳を介して移行し罹らない。その後は適切にワクチンを接種して基礎免疫を作れば98%は抗体を獲得するがそのままでは少しずつ抗体は減っていくので生涯の免疫を得るためには追加免疫の必要がある。今の20前後の世代は1歳時に1回接種しか受けていないと思われる。現在、定期の麻疹予防接種として1歳と小学校入学前に麻疹風疹混合(MR)ワクチン(あるいは麻疹単抗原ワクチン)を接種するようになっているのでこれを徹底すれば今回のような騒動は起こらないだろう。はしかのワクチンは弱毒生ワクチンで体内でウイルスが増えるため接種後1週間して発熱、発疹などはしかに似た症状が2割の人に出る。通常1~2日で消失する。抗体獲得には1ヶ月掛かる。
なお任意接種としてMRワクチン、麻疹単抗原ワクチンのいずれも接種可能である。これまではしかに罹った事が無く感染が心配な人は採血してHI抗体検査をうけ抗体がない事が分かればワクチン接種を受けるのが良い。
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昨年鹿児島北部の川内川流域を襲った豪雨災害。当時の実際の住民の避難および誘導はどのようにして行われたかを検証したNHK,南日本テレビ合同の鹿児島防災シンポジュウム安全な非難のためにの模様が昨夜放映された。シンポジストはさつま市役所防災係、熊本大学工学部研究者、霧島市の婦人会代表、湧水町内科医院の院長の4人が登壇しNHK解説委員の司会で進められた。何故逃げ遅れたか、高齢者や障害者など要援護者をどう救うかなど想定外の災害にどう備えるか実際の経験を元に阪神淡路大震災、新潟地震などでの先進地の例を参考に話あった。内科医院は水没に近かったがいち早く入院患者を高台にある老人施設に非難させ事なきを得た。これには行政からの気象情報、川の水位状況や避難命令が的確に行われた事とこれまで何度か水害に会いかねてから避難経路を確認していた。災害時には住民の個々の状況の判断と行政の力を借りて行動する事が大切であると述べた。婦人部の方はかねてから地域でのボランティア組織を立ち上げ高齢者との顔の見える交流を重ねてきていたので災害時に状況に応じた避難誘導の判断が出来た。かねてからのコミュニケーションの大切さを強調していた。災害マップ、要援護者マップなど平常時から確認しておく事は重要である。先の鹿児島県公衆衛生研究会での研究発表でもこの時の高齢、身体および精神障害など要援護者を如何に避難誘導させたかを検証し今後の災害に備える事をテーマにした演題が多かった。http://urojinde.at.webry.info/200607/article_35.html
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