92歳になる元校長先生が自分史を出版されて私にも本を下さった。お洒落な装丁の本を開いて見てびっくりした。はしがきに去年の夏、私のブログの記事がそっくりそのまま2ページに渡って載せて呉れてある。これまでに多くの素晴らしい随筆を書かれており最近はNHKテレビの全国放送で3回取り上げられた書き上手である。そんな方の著書巻頭に私の未熟な文章を載せて頂き勿体無く気恥ずかしい思いで一杯となった。前半は生い立ちに始まり教師になって生徒と教師の関係であった奥様との出会いそして結婚に至るまでの経緯と結婚後すぐに応召を受け満州に出征された時の苦労話など波乱万丈の来し方が生き生きとした文章でつづられている。真っ正直で熱血漢の先生の世界に引き込まれてしまう。後半は指宿で夫婦2人で余生を過ごす中でのかかりつけ医の私との関りの中で起きた諸々の話、特に奥さんが脳出血で倒れられた後の看病とそれに続く老々介護のつらさと苦労を夫婦愛、人間愛に昇華させた日々のけなげな姿が綴られて奥さんとの相聞歌も挿入されている。そして思いもよらぬ厄災を乗り越えて若返ったような素晴らしい文章を走らせている。かかりつけ医の私とは御夫婦の命の瀬戸際でいつも繋がっていた信頼が生み出す「運命の糸」。それがこの素晴らしい本の表題である。私は医師としてこの上ない幸せを味わっています。胸の高鳴りさえ覚えます。常に患者さんに信頼される事。この事が何時も私の肩を押して呉れます。医師として当然の事を当たり前の事として遣れる勇気は信頼からしか生まれません。実則先生の年を感じさせない力強さに元気を頂いた。


http://urojinde.at.webry.info/200606/article_23.html
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