<h4>「 あの夜、先生の紹介した患者さんの事で、対応した当直医が怒っていたよ。」会合でたまたま会った公立病院の院長と副院長に言われた。私は一瞬たじろいだ。確かにその夜は2人の患者さんをその病院に紹介した。1人は夜10時ごろ喘息の重積発作から酷いの呼吸困難で来院した患者さんで、ごく最近までその公立病院で診てもらっていたとの事だった。専門外の私には手に負えそうも無さそうなので気管支拡張剤吸入と酸素療法などの応急手当をしながらその病院に診療依頼の電話をした。対応してくれた当直医は以前の主治医にも連絡して何とかしますと快く引き受けてくれた。移る時には大分症状も良くなっていたので安心して送り出した。その翌朝6時ごろ出血性胃潰瘍で検査では出血は治まっていた入院を拒む外来治療中の高齢の患者さんが自宅で大量吐血し救急車で運ばれてきた。何とか血圧は保たれていたが顔面蒼白でいかにも重篤な感じであった。離れた町に住む患者さんの娘さんの希望で前日に娘さんの近くの病院に転院のお願いの電話をして紹介状も家族に渡してあった。すでに入院のために受診しているものと思っていた。今はそんな事よりも血圧を維持し出血を止める必要があるとあせった。輸血の備えも無いし場合によっては開腹術も必要になるかもしれない。一人で満床の有床診療所を担当している看護師と私の2人切でこれから起きる可能のあるショックに対応できる自信はなかった。娘さんの近くの病院に転送も考えたが遠すぎて途中での命が心配であった。そこで昨夜もお世話になり大変だろうなと思いつつも患者さんの命を優先してお願いした。私としては何れの科であれ当直医がいてそのほかのコメディカルスタッフも必要人員は揃い、救急設備、輸血の備蓄がありそして勤務医は不足がちとしても必要があれば外科医をはじめ消化器科の同僚の応援を得られる環境の病院に紹介している積りでお願いしたのである。二次病院とはその様なものだと考えていた。そこに勤務している個々の医師の問題ではなく組織がその様な機能を持っていると考えてきた。私の考えている病診連携は間違っているのだろうか、それとも今の勤務医不足も考えず非常に悪い事をしたのであろうか。考えもしなかった批判に心が震えた。自分の開業医としての設備とマンパワーの無力さと限界を訴えてもあたかも病院組織が私の診療所と同じレベルのような話しか返ってこなかったのである。今後どのように連携をお願いすれば良いか、不安でたまらない。</h4><p><a href="
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