先日、厚労省は今後の医療政策で開業医に地域で果たす役割について日曜祭日、夜間なども診療を行い24時間の体制を確保するよう期待すると日本医師会に対して提言した。地方で診療所を開業している私はこれを聞いて唖然とした。地域で住民と共に生活している開業医にとって当然の事として今までも遣ってきたし、今もそうだ。医療施策の中枢の厚労省の役人がいかに現場を認識していないかを暴露している。それよりも今、何が問題かといえば診診連携は有る程度うまくいっているとおもう。しかし病診連携が大変なのである。とくに地方の公立病院の医師不足は深刻でおよそ後方支援病院なんて夢のまた夢なのである。日々、開業医が住民の介護を含め生活から病気までを見ている中で、どうしても自分では対応が出来ない入院を必要とする様な重い患者さんも出てくる。しかし最近は病院に紹介しても医師不足でベッドは空いているのに、対応できる専門医がいないと言う事で断られることが多い。地方こそ診療所で対応できない急性期の患者さんを無条件に受け入れて呉れる病院がどうしても必要なのに民間病院は地域医療計画でベッド数は限られたうえに採算上、療養病床が殆どで急性期病床は少ない。診療所開業医は日々その手配に追われその気苦労が多い。私の所から大きな町の病院に紹介する場合は救急車で1時間以上も掛かり、家族にとっても面倒な事になる。今日私の診療所は土曜日の夜の当番医である。午後から2人の急患がありどちらも入院が必要であった。転院する人がいて、幸い空きが出来ていたので入院させられホットしている所に近くの病院から電話があった。その病院の当直を頼まれてきているドクターからで内容は高齢な方が2~3日前からイレウス状態で診察に見えた。自分は内科が専門で外科の患者さんは判らないから診療してくれとの依頼であった。話からどうしても入院が必要そうである。さっき2人も入院したのでベッドもない。他の病院に紹介してもらうようお断りした。その病院は大きな病院で常勤の外科医もいる。時間外にしてもなぜ呼び出さないのだろう。私は診療所を1人でやりくりしてやっとの思いで輪番を引き受けている状態なのである。ベッド19床のうち療養病床が半数以上あり常時満床である。当番医で二次医療機関になってはいるが内情は一次医療機関に過ぎない。余程の事が無い限り当番だからといって大病院から診療所に入院になりそうな救急の患者さんの紹介は考えられない。その場合は3次の病院に紹介すべきである。病院は入院基本料は診療所の2倍ほどであり優遇されている。しかも地域医療計画でベッド数は決まっており、病院を開設したくても出来ないのである。病院は公のものである。今年からは診療所のベッドも地域医療計画の病床数にカウントされる。療養病床再編がこれから本格化する。お互い役割を自覚し分担していく事が必要である。
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