現在の社会保障としての高齢者処遇には生活を支えるための行政による一般普遍的な福祉サービスに介護保険による個別の生活対応がある。介護保険制度が出来て7年経過した。その間に福祉と介護の分担があいまいになって来ていた。やっと改正介護保険法で高齢者のソシアルワークを行う地域包括支援センターが出来て両者は統合された形になった。しかし、現在のセンターは介護予防の対象者のケアプラン作りに忙殺され、総合相談の機能としての福祉は置き去りにされている。特に権利擁護、虐待予防を含む相談は高齢者の尊厳の面では非常に大切であるにも拘らず当事者能力を持たない所も多い。介護保険認定はその人の社会的、経済的、家庭的環境は一切関係なくクールに判定される。福祉とはあらゆる災厄から命と生活を守る事である。社会保障として介護保険を見るならば今の方法ではなんらその要件を満たしていない。介護保険の理念の1つの自立支援に使われる自立の意味が判然としない。改正介護認定審査では、予防給付と介護給付に振り分ける作業が大きな役目のように見える。その振り分けには認知症自立度に重きが置かれいる。改正前要介護2の人が改正後の更新判定で支援2の予防給付になるなど、改正前後で身体状況はなんら改善もしていない、1人で自立した生活も出来ないにも拘らず審査会でサービスを受ければ改善の可能性があるとの文面だけで予防になるなど、とんでもない判定が行われているのである。誰でも加齢とともに人の手を借りなければ生活出来なくなる。つまり自立できなくなるのである。今を生きなければ成らない高齢者に向かって可能性だけで決め付けられるのは酷で死ねと言うのと同じである。3年後の見直しに向けて検討する実態調査が11月には始る様である。高齢者の生活ぶりを反映した一次判定ソフトが出来上がる様期待したい。
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