昨日は珍しい皮膚科の患者さんを3人診察した。一人目は1個の大きな円を一筆書きしたように後頭部から両側の首、肩そして背中にかけて隆起した赤い線状の皮疹が出来ている一人暮らしの初老の男性。まるでナスカの地上絵だ。痒いらしい。まず真菌を疑い皮疹の粃糠部をスライドグラスに落とし検鏡した。菌糸も胞子も見当たらない。地上絵の理由探しが必要だ。患者さんに何か思い当たる事はないか聴いた。最近枕を代えたらしい。今までは蕎麦殻の入った枕を使っていたが新しくナイロン製の物に代えたらしい。皮疹の大きさからしてそれが1番考えられる。枕の縁のナイロン繊維による接触性湿疹だろう。型どおりの湿疹の治療と静脈注射をして、その枕は使わないように指導した。次が在宅診療をしている高齢のお婆さんのおうちから今年の8月に出来てやっと治った左下半身の帯状疱疹部が赤くなって痛痒いとの連絡が入った。治ってまだ少ししか経たないのにしかも又同じ所に出来るだろうかと半信半疑で往診した。全く前に出来た部分に沿って赤い皮疹が並んでいる。再発したらしい。今まで1年に1回決まった季節になると帯状疱疹が出来る人は何人か診てきたが2~3ヶ月の間に全く同じ場所に再発するのは初めてである。兎に角、前と同じの治療を始める事にした。前回も在宅で治療を続けたが、痛くて食事も摂れず訪問看護婦さんが点滴やレザーによる鎮痛処置と家族ともども大変だった。気を取り直して再挑戦する事にした。3人目は夜になって蕁麻疹が出たので診察して欲しいと言って来院した。お腹と背中に赤い扁平な斑点が散在し痒いという。仕事が水道工事屋である。虫でも仕事着の中に紛れ込んだのだろう。昆虫による接触性皮膚炎と推理した。外科を標榜しているので皮膚科の患者さんも多い。色々推理しての判断が必要である。同じ日に専門外の3つの難題に遭遇した。経過はいかに。
固定リンク
|
コメント (0)
|
トラックバック (0)