冬のインフルエンザ流行に備えて10月からインフルエンザワクチン接種が始まる。予防接種を受けてからインフルエンザに対する抵抗力がつくまでに2週間程度かかり、その効果が持続する期間は5か月とされるので11月中旬頃が理想的ではある。今年もぼつぼつ接種希望者が外来に訪れている。普通の病気の診療には保険診療と自由診療がある。予防には医療保険は使えない。現在、インフルエンザ予防接種はインフルエンザに罹らないための予防なので自由診療となる。保険診療では、決められた統一点数(料金)があるが、自由診療では決められていない。接種料金は、診察料にワクチン購入価、注射器、注射技術料、ワクチンの保管・損耗など必要経費を足して各医療機関が独自に決める。各医療機関毎にバラバラであり、高くは4-5千円から低くは1千円程度まであり受診者の年齢でも違うなど様々である。不合理を感じて医師会などで「統一料金」を設定することは、公正取引委員会が法に触れるとして認めていない。一般的な価格は、1回分が3000円~5000円くらいである。65歳以上の高齢者には市町村から補助が出る。この補助金額が各市町村で異なる。多くの場合、老人のインフルエンザ予防接種料は市町村から医療機関に支払われる補助金額と同じに設定し、負担金を取らない医療機関が多い。そうしないと負担金を取る所には行かないのが人情である。一般の希望者にも老人の補助金と同額の料金にしている所が多い。結局その地域の接種料は役所の決めた補助金と同じ接種料と言う事にもなる。わが市は今年一月に周囲の2町と合併して大きくなった。合併前は各市町とも予防接種補助金に格差がありわが市は1500円と安かった。他の2町とも2000円で経費に近い設定、合併により高いほうの2000円になった。他の診療報酬が下げられた上に予防接種でもサービスさせられて経営難に喘いでいる。少しでも医療界の苦しみを理解してくれるまともな行政が合併により出来たと喜んでいる。何のわだかまりも無く予防接種に精出せる。話は別になるが、各地の医師会は行政に働きかけ、自分の住所地以外の市町村に病気や色々な事情で一時的に居住している場合もそこでも接種を受けられる市町村間相互乗り入れシステムを構築している。
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