労働安全衛生法では50人以上の従業員のいる事業所には産業医を置き職場の衛生環境を良好に保ち、従業員の健康の保持、増進に努める事が定められている。しかし従業員が50人未満の事業所ではその義務がない。そこで厚労省(旧労働省)は従業員50人未満の事業所で働く労働者を対象にして産業保健サービスを行うため平成5年に全国の労働基準監督署管内の医師会に委託し地域産業保健センターを作った。
センターの主な仕事は①健康相談 健康診断結果に基づく健康管理 生活習慣病の予防 職場の環境改善指導 労働者のリストラ、統廃合などでストレスを受ける社会状況にあり、昨年10月から従業員およびその家族を含めた働き盛りのメンタルヘルスケア支援事業を行っている。②事業所訪問 センターから随時医師を派遣し健康管理の助言指導を行う。③講演会 事業所、団体に健康講話など講師を派遣する。④センターの事業業務を広報する。⑤産業保健情報の提供 産業医、労働衛生コンサルタントの紹介 ⑥イベント会場で移動相談所の設置などを行っている。経済動向の不安定さを反映して労働環境が悪化して、サービス残業、長時間労働など心身の健康を損なう人が増加している。特に過労から来るうつ病、過労自殺などは交通事故死を上回り社会問題化している。そこで今年4月1日から労働安全衛生法が改正され長時間労働者に対して事業者は健康障害防止の為に医師による面接指導を実施する事が義務付けらた。50人以上の事業所は衛生委員会を置かなければならないが、その委員会が算定し、長時間労働と判断された従業員や、従業員自らが働きすぎだと考え、申し出があれば医師の面接、意見聴取など面接指導を受けさせ、事後の措置を実施し無ければならなくなった。しかし50人未満の事業所の場合は平成20年4月からになっている。そうなると産業医がいない場合は地域保健センターなどを活用する必要がある。このように国が産業保健に力を入れ、予算を計上している割に住民の地域産業保健センターの認知度は低く、利用が少ない。財政上もったいない気がする。事業者および労働者にセンターの存在を周知し活用して欲しい。センターも啓蒙広報に勤める事が大切である。法律で50人以下の事業所にセンター利用の義務付けの必要な時期に来ていると考える。労働基準監督署は医師会に委託しているわけであるが、官庁と言うルールに縛られた命令口調を改め気安い雰囲気で事業所に接し啓蒙して欲しいと考える。
鹿児島市、指宿市、串木野、日置、熊毛地区を管轄する鹿児島労働基準監督署から鹿児島市医師会、串木野市医師会、指宿医師会、日置郡医師会・熊毛地区医師会が1つにまとまり鹿児島市医師会が代表で委託を請け鹿児島地域産業保健センター作っている。そして鹿児島市医師会館内にセンター事務所を置いている。相談は鹿児島市医師会館内の地域産業保健センターの窓口か、各地区の指定を受けた医療機関の窓口で受け付けている。
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