ピンクのフリルの花を付け百日紅が夏の陽射しの中で揺れている。真青な空に白い雲、今年もまた暑い夏が廻ってきた。かって家族が帰省し、母を囲んで団欒した部屋の前庭は以前と少しも変わらない。しかし母も高齢となり団欒もかなわない。家族もみな夫々に集まる余裕も無くなった。しかし昔を慈しむように、そこにいつもの夏が訪れ、いつもの百日紅が咲いた。
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