年配の方が或る日突然に肩や腰を痛がり高熱を出す。そのようなケースを最近多く診る様になった。筋肉の痛みと高熱のほかには症状に乏しく熱でぐったりして重症感がある。原因がはっきりせず、検査に決め手を欠き治療に迷う。他の病気を除外していくより外に無い。時に不整脈を伴うなどの事もある。風邪や下痢の後に現れる例もあり、感染症を考え抗生物質を使用するが熱は下がらない。消炎鎮痛剤の効果も一過性で、副腎皮質ホルモンの投与で解熱して筋肉痛も劇的に治まる。そのような病態に対して付けられたのがリュウマチ性多発筋痛症である。原因はまだわかっていない。老化により組織あるいは細胞に変性が生じ炎症を引き起こすとか、また年令に加えウイルス、細菌などの感染によるストレスで免疫細胞、特にT細胞の異常が自己免疫反応を引き起こすなど色々の説がある。私の経験でも高齢者で肺炎は治癒したと思われるのに原因のはっきりしない高熱をしばしば出しステロイドの使用で良くなる例を経験している。重症肺炎など大きなストレスで副腎皮質ホルモンの生成不全か慢性的に生じるホルモン系の機能低下あるいは免疫異常ではないかと疑っている。痴呆と同じでこれから高齢者の増加とともに多くなる病態であり今後、症例の蓄積で原因も解明されるであろう。
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