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今や公共の場所での喫煙は罪悪視されます。それなのに男で4割、女で1割の方が喫煙しているのが日本の現状です。小、中学生の常習喫煙も問題になっています。止めようと思っても並大抵の事では止められないのが喫煙者の本当の姿です。習慣になってしまった喫煙は二コチン依存症と言うレッキとした病気なのです。常習喫煙者の前頭葉には知らない間にニコチン大魔王が住み着いてしまっています。その大王様の奴隷となってしまった喫煙者は大王様の要求するニコチンを貢がなければなりません。命令に背くと大王は怒り狂って鉾と槍で脳のあちこちをつつき散らします。この拷問を受けた喫煙者は煙草を吸わない事にはおさまりません。もっとも本人は仕事のストレスだとか何とかすり替えています。これも大王の戦略ではあります。ところで4月から病医院での禁煙指導に健康保険証が使えるように成りました。いま現在は禁煙診療に欠かせない禁煙補助薬のニコチンパッチ、ガムの料金は自費です。1日1枚400~500円で月に1万4000~2万円ぐらい、禁煙プログラム期間の12週間全体では3万~4万円掛ります。診察による指導だけでは効果が得られる筈がないと多くの医師が積極的に取り組む意欲を無くしていたと思います。またそれ自体が混合診療になると厚労省は通達を出し現場は混乱し、あわてて薬代も保険対象にしようと検討に入り、6月からは薬のニコチンパッチも保険が利きます。3割負担となります。薬代として1万円の自己負担で済みます。そうゆうことで禁煙プログラムの診療の中身の話をします。診療では問診表を使ったテストで煙草(ニコチン)依存症と判定され、1日喫煙本数に喫煙年数を掛けた値が200以上(ブリンクマン指数)あり、禁煙の意思を宣言出来る人です。治療は禁煙治療の標準手順書に従って行います。 http://www.j-circ.or.jp/kinen/public/pss_book/  プログラムは初診、2週間目、4週間目、8週間目、12週間目の再診で禁煙状況の把握、ニコチン切れの離脱症状の有無、ニコチンパッチの調整とアドバイスとなります。禁煙を諦めたり、失敗した場合、最初の初診日から1年待たなければ保険を使っての再挑戦は出来ません。禁煙の実際は、まず喫煙を止め、代わりにニコチン入りのパッチを使用します。ニコチンパッチには大小あり、大きいもから小さいパッチに代えてながら徐々に二コチンの量を減らしていきます。そうする事でタバコを吸わなくてもニコチン切れの症状がなくなって行き禁煙に成功するのです。ところで禁煙指導の出来る病・医院は県の認定が必要で、施設内禁煙は大きな認定基準の一つです。

追記  今、飲む禁煙補助薬の販売がアメリカで認可されました。米ファイザー社が開発した「チャンティックス」です。ニコチンの代替成分が、脳内でニコチンの影響をうける部分に作用して禁断症状を和らげ、煙草を吸った場合にニコチンの作用をブロックする働きもします。

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2006.05.28 06:30 |  診療  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

風邪二考

風邪の話の続き。 開業してから13年になる。大病院での外科系の勤務医だった私にとって風邪は自分が罹るか手術前の患者さんが熱や咳で手術を延ばすぐらいの関わりしかなかった。開業していると患者さんの多くを風邪が占める。極端に言うと風邪が流行らないと経営に響く。特にインフルエンザの時期には忙しくて仕様がなくなる。それよりも従業員や自分が罹らないようにするのも大切である。開業仕立ての初めての冬、インフルエンザが大流行、自分まで罹り40度の熱が4~5日続いたのを思い出す。いまは滅多に罹らない、なっても1~2日すれば回復するので寝込む事もない。これは免疫の問題である。大病院の世間一般の感染症から隔離された温室的環境で何年も過ごし、開業してまさに様々な風邪ウイルスが集まる真っ只中に放り込まれた様な訳である。それに対する免疫を持たない私は何度ともなく新種の風邪にやられ続けてきた。そのお陰で私の体は風邪免疫の宝庫となった。しかし風邪ウイルスは変異するらしく風邪を引いて遠くから帰省した人は要注意。診察後はきっちりうがいをしている。新入りの従業員はまず洗礼を受けること間違いない。特に受付が危ない。最近はサーズ、新型インフルエンザが問題視されている。世界に拡大している。グローバル化で、外国からの旅行者も多い指宿でも、いつ何時、外来に現れるとも限らない。そこで最近は風邪症状があり熱の高い人には受付でウイルス防御用のマスクをつけてもらい隔離に近いところで待機してもらっている。公衆衛生マインドが必要である。医療機関として常識では有るが全従業員にインフルエンザワクチン、お年寄りの全入院患者さん、グループホーム入居者に肺炎ワクチン、インフルエンザワクチンをもれなく接種している。それでも罹る人がいるので特に冬場を乗り切るのに戦々恐々である。春が来るとお年よりの場合、これで1年生き延びられるとほっとする。

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