私はほぼ一年中、時期による変動はあるにしても多くの風邪の患者さんを診る。一口に風邪といっても色々なタイプがある。また風邪の様に見えても他の病気のことがあるので要注意である。人の移動の少ない時期にはその地域に特有の穏やかな症状の風邪が流行る。常在のウイルスが免疫の弱い人を狙うのだ。鳥で言えばそこらを飛び回るすずめのような存在で扱いやすい。盆、正月の人の動きの多い時期には高熱を出したり、酷い咳など症状の激しい風邪の人が多くなる。百舌かヒヨドリなど渡り鳥と同じで流れ者のウイルスであろう。油断をすれば医者の自分も移される。地域の人には初めてのウイルスで、接蝕すると殆どの人が罹ってしまう恐れがある。クリニックの受け付けに始まり職員全員に広まる。入院患者さんに及ぶとパニックになる。必ずしもA,やB型のインフルエンザとは限らないのである。
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