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「夜と霧」V・E・フランクル著・・強制収容所での極限状態における人間の生き様を、一被収容者として、また心理学者として克明に記してある。究極まで追い詰められた人間の赤裸々の姿・・
・・日々のパンのための、あるいはただ単に生き延びるための戦いは、熾烈を極めた。自身のためであれ、あるいは友情で結ばれたごく小さな集団のためであれ、とにかく我が身かわいさから、人は容赦なく戦った・・
・・仲間が何度も地べたに蹴り倒されていた・・眺める収容者は・・目を逸らしたりしない。無関心に、何も感じずに眺めていられる・・苦しむ人間・病人・瀕死の人間・死者・・これらは見慣れた光景になってしまい、心が麻痺してしまった・・
多くのごく平均的な被収容者は、こうして無関心・無気力・無感動となり、なりいきに任せてとことん堕落していった・・・しかし!だ。しかし、ごく少数の限られた人々であったが、外面的には破綻し、死すらも避けられない状況にあっても、本質的な領域つまり精神性に根ざす確乎とした自意識を持ち、人間としての崇高さに達したそうだ・・
ニーチェの的を得た格言を紹介している・・
「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐えれる」と・・
どんな状況においても気高く生き抜く力を、本来「人間」は内在しているということ。「人間」は誰でもそうした素晴らしい可能性を持っているということ。それには、なぜ生きるのか、なぜ存在しているのか、を知ること。
これをひとりひとり見つけることが、根本的な自殺対策ではないか、と私は思う・・
参考書籍:「夜と霧」新版 V・E・フランクル著(みすず書房)