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椅子、座席クッションなどは素材により長期間にわたる病原体の貯蔵庫となりうることが報告されています。
なお、座布団は投げるものではなく、座るものです。
バンコマイシン耐性腸球菌による布張り家具の持続汚染:病院における業務用椅子選びの意義
Persistent contamination of fabric-covered furniture by vancomycin-resistant enterococci: Implications for upholstery selection in hospitals.
(投稿者注)upholstery「家具類、室内装飾品(材料)、掛け布、クッション素材、椅子張り」英和辞書ではいろいろな意味がありますが、本短報では(業務用)椅子と訳しました。
[Brief Report]
AJIC: American Journal of Infection Control. 28(4):311-313, August 2000.
Noskin, Gary A. MD; Bednarz, Patrice BSN; Suriano, Terra RN, MS, CIC; Reiner, Sandra RN, CIC; Peterson, Lance R. MD
要約:バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は米国のいたるところの病院で院内感染症を起こす重要な病原菌として登場しました。
VRE播種に関する懸念増加はヘルスケア施設内の環境表面での細菌の生存と伝染力についてです。
そのため、ヘルスケア環境に最適の業務用椅子を決定する試みとして布製の椅子上でのVRE生存状況を評価しました。
VRE陽性患者の病室内の椅子2脚を含む、サンプルの座席クッション(座布団)10枚中3枚から、VREが検出されました。模擬汚染実験後、72時間後と1週間後において全サンプルが陽性となりました。業務用椅子の汚染は4重にしたシーツまたは半折したバス用ブランケット bath blanket を座席クッションの上に置くと予防できました。
結論として、VREは布製の座席クッションで長期生存でき、ヒトの手に移行します。椅子などの環境表面はVREによる院内感染の有力なリザーバ(病原体の貯蔵庫)となる可能性があり、クリーニングが簡単で無孔性の素材が病院に望ましい業務用椅子です。(AJIC Am J Infect Control 2000;28:311-3)