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高度の高いところに行くと酸素が薄いため、脳が酸素をたくさん確保しようと脳の血管が拡張しますので、片頭痛が起きます。満員電車で長時間人ごみにもまれたり、パチンコを長時間したときなどに頭痛がするのは、この酸素不足が関係しています。
また酸素を運搬するのは赤血球ですので、強い貧血があると頭痛が起きてきます。中年のご婦人が最近頭痛がひどくなったので検査を受けたら、子宮筋腫による貧血がみつかったということがあります。
群発頭痛がひどいときに純酸素を吸うと改善する場合があります。しかし20分以上吸い続けないと効果がないことが多く、大量の酸素が必要です。スポーツ店で売っている程度の酸素では足りませんので、これもやはり病院を受診するほうがよいでしょう。
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片頭痛は日常生活と密接に起こってきますので、自分の片頭痛のクセを知っておくのは治療にも予防にも大変に役に立ちます。
日記をつけられている方は日記に頭痛の内容を、日記を書かれていない方は手帳にちょっとメモをしておくと後でまとめて振り返るとクセが分かります。
頭痛の起こった時間、強さ、どのような頭痛か、頭痛以外の症状があったか、女性の場合は生理との関係、その日の天候や気温、服用した薬の名前と効果があったかどうか。などを書いておくと成績優秀です。
「きちんと書かないといけない」とプレッシャーをかけるとかえって頭痛がしますので、思い立ったときで結構です。
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気管支喘息の人は明日の天気が予想できるといいます。それは気圧の谷が接近してきたとき、寒冷前線が通過したときなど気圧の変化が喘息発作を引き起こすからです。実は片頭痛患者さんも全く同じ条件で頭痛がしやすくなります。数時間後の雨をぴたりと言い当てる人もいるくらいです。
気圧の変化がなぜ頭痛を引き起こすかは、正確なところはわかっていません。しかし、飛行機に乗っていて気圧が変動するときに頭痛がしやすい(飛行機頭痛:後で述べます)ことなどから、関連があることは予測できます。最も考えやすい機序は、気圧が下がると脳の血管を押さえていた圧力が下がるため、血管が拡がりやすくなるというものです。片頭痛のところで述べましたが、片頭痛は脳の血管が拡がることでおきます。
気圧の変化で頭痛が起きやすい人は、季節から言えば冬により多く頭痛が起きると言います。それはもう一つ別な要因として『冬季性うつ病』が関与している可能性があります。これは冬になると日照時間が少なくなり、それがメラトニンの産生異常を起こし、集中できない、やる気が起きない、頭が重いなどの症状をきたします。冬はもともと日照時間が少ないうえに、天候が不順で太陽が照らないとますます調子が悪くなります。
この対策としては太陽が照っているときにとにかく太陽の光を浴びることですが、大変に重要なことなので、稿を改めて詳しくご説明します。
以上まとめますと、気象の変化によって頭痛を起こしやすい人は、片頭痛の予防法をよりまじめに実践する、日光にできるだけ当たるなどが必要です。
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①片頭痛はズキズキしますが、緊張型は重い頭痛が基本です。
②片頭痛は片側だけ痛む場合が多いのですが、緊張型頭痛は後頭部から首筋にかけて両側が同じように痛みます。
③片頭痛は吐き気や嘔吐を伴いやすいのですが、緊張型はあまり伴いません。
④片頭痛がしているときにお酒を飲んだり、お風呂に入ったりすると頭痛がひどくなりますが、緊張型頭痛では精神的ストレスがとれて楽になります。
⑤片頭痛では腫れる動脈の大部分が耳の前を通っていますので、耳の前が痛くなりますが、緊張型は耳の後ろが痛くなります。
⑥午前中に血管が緩みやすいので片頭痛は午前中に多く、疲労がたまるので緊張型は午後に強くなります。
⑦片頭痛は光、におい、音などに過敏になり、それを避けたくなります。緊張型はそのようなことはありません。
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小さい子どもははっきりと自分のことを伝えられない場合が多いので、こともが頭痛を訴えたときは、親は自分のこと以上に心配になります。
子どもの頭痛の大部分は片頭痛です。親が頭痛もちの場合は子どもに遺伝しますので、『早寝・早起き・朝ごはん』の規則正しい生活で片頭痛を予防してやることが大切です。ただし同じ片頭痛でも大人のそれとは大きく違っています。
まず大人の片頭痛は女性に圧倒的に多いのですが、12才未満の小児に限って言えば男児に多いのです。女の子は思春期以後は女性ホルモンの影響で片頭痛が急激に増えてきます。
一般に4~5才から始まるといわれていますが、それより小さい子供はうまく頭痛を訴えられないだけかもしれません。
大人の片頭痛よりも突然に起こり、比較的早く頭痛が消失します。前兆は空想的な映像が現れたり、物がゆがんで見えたり、ものが小さく見えたり大きく見えたりします。
1才未満の子供が突然泣き出すといういわゆる「疳(かん)の虫」は片頭痛の可能性があると考えられています。
子どもの片頭痛の約2割は成人になるまでに消失しますが、その他の子どもたちは大人の片頭痛になってゆきます。
子どもの頭痛のほとんどは片頭痛ですから、朝に頭痛を訴えることがほとんどです。登校前に「頭がいたい」といいますので、「学校をいやがって、ずるやすみをしている」と親が思いがちです。特にお母さんが片頭痛の時には、まず子供の頭痛が片頭痛ではないかと考えることが大事です。頭痛の続く時間はせいぜい2~3時間で、午前中のうちに良くなることが多く、頭痛がなくなったらケロッとして遊んでいます。
大人はすぐに精神的な問題点がないかどうか探そうとしますが、片頭痛の可能性が高い場合は、大人が過常に反応しないことが大切です。
また大人の片頭痛と違って、右とか左とかに頭痛が偏っていません。頭痛の前兆も出ないことが多いので、突然に頭痛を訴えることになります。また痛みはあまり拍動感がなくて、持続性の頭痛であることが多いようです。
嘔吐やめまい感が大人に比べてより強く出やすいので、頭ではなくて「おなかが痛い」と訴えることがあります。
幸いなことにアセトアミノフェンが有効です。アスピリンは飲ませなで下さい。ライ症候群という恐ろしい病気になる可能性があります。痛み止めの使用は完全に痛みが取れることを目標にするのではなく、何とか学校に行ける程度でよいです。薬で落ち着いたり、もともと頭痛がそれほどひどくないときは積極的に学校に行かせてください。学校へ行くことによって精神的緊張が高まり、頭痛が消えるのが早くなります。これは大人で「気合を入れる」のと同じ理屈です。
片頭痛以外で注意する必要がある子どもの病気は髄膜炎、脳腫瘍、起立性低血圧症があげられます。まず風邪を引いてから高熱が引かずに、頭痛を強く訴えるときは髄膜炎の可能性があります。朝方の頭痛がかなり長期間続くときは脳腫瘍の可能性を考えなくてはいけません。脳腫瘍のお子さんでは頭痛以外に他の症状が現れていることが多いようです。私が経験した患者さんでは、「最近かけっこの時につまずくことが多くなった」「テレビを近くで見るようになった」「右手をあまり使わなくなった」などの症状がありました。
自律神経の調節機能に問題があると立ちくらみや失神などの脳貧血症状をおこす「起立性低血圧」の可能性があります。約8割の子どもが同時に頭痛を訴えます。
心配なことがありましたら、悩むことなく病院を受診してください。
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痛みが起こりそうな状況を賢く避けても、頭痛が起きるときがあります。その時に一番大切なのは頭痛の起こり始めのときにトリプタン製剤を飲むことです。トリプタン製剤は痛みが強くなってからでも効果がありますが、そのときにはすでに肩の凝りや吐き気なども出てきていますので、頭痛が治まってもほかのいやな症状が残ってしまいます。
頭痛の起こり始めを見極めるひとつの目安は「目の周囲や目の奥の圧迫感」や「頭皮の違和感」がおきたときです。このときにトリプタン製剤を服用すると最大の効果が得られます。
薬を飲んだらカーテンを閉めた暗い部屋で静かに横になります。しばらくうとうとすると頭痛は治まっているでしょう。職場で横になれないときにはいすにゆったりと座って静かに休憩を取りましょう。
以上が一番お勧めの方法ですが、トリプタン製剤が手元になかったり、静かに横になれる状況にない場合は次善の策として下記をお勧めします。
トリプタン製剤はないが、市販の頭痛薬がある場合は、発作が軽いうちに飲んでください。そうすれば、血管周囲の炎症が抑えられて発作が軽くなります。
こめかみや目の周りなど痛むところをアイスノンやジェルシートで冷やしてください。冷やすことで血管が収縮して、痛みが軽くなります。冷やせない場合はこめかみを圧迫してずきずきしている血管を押さえたりマッサージすると多少の効果があります。
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片頭痛自体を予防する薬も開発されています。それはカルシウム拮抗薬、ベータアドレナリン遮断薬、抗セロトニン薬、抗うつ薬、抗てんかん薬などです。これらは鎮痛薬を服用する回数が多くなってきたときに医師から処方されることになります。
これらの予防薬は頭痛の起こる回数を3割程度下げることができます。また前兆や吐き気も抑えられます。ただ最低1ヶ月以上は飲み続けなくては効果が得られません。三ヶ月以上飲んでも効果がないときには他の予防薬に切り替えてもらったほうがいいでしょう。
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現在多くの痛み止めが販売されていますが、その化学成分のほとんどはアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェンの3種類です。大部分の市販薬はそれらの合剤で、配合の程度が商品によって異なっているだけです。
アセトアミノフェンは脳に直接働きかける解熱鎮痛薬です。安全性が高く、子どもや妊娠中の人が使用しても安全です。
効能書きを無視して大量に飲む人がいるので、量を低めに設定しています。ですから、痛みを抑えられても、完全にゼロにすることはできません。薬を飲んで2時間安静にしていても痛みが治まらない場合は、効果がないものと思ってください。
エルゴタミン製剤はトリプタン製剤が登場する前は唯一ともいえる片頭痛特効薬でした。拡張しようとする血管を収縮させて、片頭痛をとめます。しかし飲むタイミングが難しく、前兆のある人はその時に、前兆のない人は片頭痛の起こりはじめに飲まないと効果がありません。副作用として吐き気があります。また毎日連用すると反動で血管が拡張しやすくなり、薬剤誘発性の頭痛(慢性連日性頭痛)という厄介な頭痛に変わってしまいます。この薬も血管を収縮させることから、トリプタン製剤で述べたような病気の方は飲むことができません。
片頭痛には吐き気をよく伴いますから、吐き気止めも処方されます。これは鎮痛薬と一緒に飲むとその吸収を高めてくれる働きもあり、一石二鳥です。
どんな鎮痛剤でも、胃が荒れてしまいますので、胃薬を一緒に飲んだほうがよいでしょう。また薬が食道でとまってしまうと潰瘍を起こしたりしてよくありませんから、コップ1杯のお水と一緒にごっくんと飲んでください。また慢性連日性頭痛にならないために、鎮痛薬は1ヶ月に10回までとしましょう。
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片頭痛の治療薬としては以前よりエルゴタミン製剤がありました。しかしこれは前兆を感じたときに飲まないと効果がなく、飲むタイミングが難しくてあまり評判が良くありませんでした。欧米では十数年前より頭痛が起きてしまってからでも効果があるトリプタン製剤が使われていて、片頭痛の治療薬として定番となっていました。数年前からようやく日本でも保険で使えるようになり、片頭痛の治療がかなり進歩しました。片頭痛には基本的に市販の痛み止めはあまり効きませんので、いつもの痛みと諦めずに病院を受診してください。
トリプタン製剤はセロトニンが血管に作用して収縮させる場所(セロトニン受容体)をブロックして血管の収縮を止めることで片頭痛を止めます。頭痛の絶頂期でも効果があるので、片頭痛の患者さんに好評です。しかしそこまでくると肩の張りや吐き気などの随伴症状も出てきますので、頭痛がとれても不快感は残ってしまいます。やはり頭痛の初期に服用したほうがよいでしょう。そのためには頭痛日記をつけて、自分の頭痛のパターンをしっかりつかんでおくことが大切です。
この薬は血管を収縮させる作用が強いため、以前に心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことがある人や、高血圧症のある方は副作用が出る可能性が高いため服用することができません。神経内科や脳神経外科の先生に聞いてください。
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予防してくれる食べ物
片頭痛を予防してくれる食べ物、飲み物があります。コーヒーや緑茶などに含まれているカフェインは血管を収縮させる働きがありますので、休日の朝はいつもどおりに起きて、コーヒーを飲むと週末頭痛の予防に最適です。しかしカフェインを多く取りすぎると、かえって頭痛を引き起こしてしまいます。何事も『過ぎたるは及ばざるが如し』です。
不足すると片頭痛を起こす微量元素
体に必要な微量元素のひとつであるマグネシウムはミトコンドリアを含むいろんな代謝に関係していますが、同時に血管を収縮させたり、血小板の凝集を抑制する働きもあります。これが不足すると血管が痙攣しやすくなり、痛みに敏感になります。薬としてマグネシウムを投与する研究が行われています。サプリメントとして販売もされていますが、まずはマグネシウムが多く含まれている食べ物をとるようにしましょう。それはこんぶ、ゴマ、アーモンド、ナッツなどです。
食べ過ぎると片頭痛を起こす食品
片頭痛を起こしやすい食品もあります。ただしこれらは外国人に多く、日本人では馬鹿食いをしなければ、それほど気にしないでも良いといわれています。その食品とはチョコレート、赤ワイン、チーズ、ハム、ソーセージなどです。これらには血管を拡げる作用があるチラミンやフェニルアラニンが入っているからです。ビタミンEも血管を拡げるので、これを含む健康食品には注意をする必要があります。
片頭痛を起こす王様
しかし確実に一番強い因子はアルコールです。お酒を飲むと顔が赤くなるのは毛細血管が拡張しているためです。この作用は強力ですので、片頭痛を確実に悪くします。
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