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小さい子どもははっきりと自分のことを伝えられない場合が多いので、こともが頭痛を訴えたときは、親は自分のこと以上に心配になります。
子どもの頭痛の大部分は片頭痛です。親が頭痛もちの場合は子どもに遺伝しますので、『早寝・早起き・朝ごはん』の規則正しい生活で片頭痛を予防してやることが大切です。ただし同じ片頭痛でも大人のそれとは大きく違っています。
まず大人の片頭痛は女性に圧倒的に多いのですが、12才未満の小児に限って言えば男児に多いのです。女の子は思春期以後は女性ホルモンの影響で片頭痛が急激に増えてきます。
一般に4~5才から始まるといわれていますが、それより小さい子供はうまく頭痛を訴えられないだけかもしれません。
大人の片頭痛よりも突然に起こり、比較的早く頭痛が消失します。前兆は空想的な映像が現れたり、物がゆがんで見えたり、ものが小さく見えたり大きく見えたりします。
1才未満の子供が突然泣き出すといういわゆる「疳(かん)の虫」は片頭痛の可能性があると考えられています。
子どもの片頭痛の約2割は成人になるまでに消失しますが、その他の子どもたちは大人の片頭痛になってゆきます。
子どもの頭痛のほとんどは片頭痛ですから、朝に頭痛を訴えることがほとんどです。登校前に「頭がいたい」といいますので、「学校をいやがって、ずるやすみをしている」と親が思いがちです。特にお母さんが片頭痛の時には、まず子供の頭痛が片頭痛ではないかと考えることが大事です。頭痛の続く時間はせいぜい2~3時間で、午前中のうちに良くなることが多く、頭痛がなくなったらケロッとして遊んでいます。
大人はすぐに精神的な問題点がないかどうか探そうとしますが、片頭痛の可能性が高い場合は、大人が過常に反応しないことが大切です。
また大人の片頭痛と違って、右とか左とかに頭痛が偏っていません。頭痛の前兆も出ないことが多いので、突然に頭痛を訴えることになります。また痛みはあまり拍動感がなくて、持続性の頭痛であることが多いようです。
嘔吐やめまい感が大人に比べてより強く出やすいので、頭ではなくて「おなかが痛い」と訴えることがあります。
幸いなことにアセトアミノフェンが有効です。アスピリンは飲ませなで下さい。ライ症候群という恐ろしい病気になる可能性があります。痛み止めの使用は完全に痛みが取れることを目標にするのではなく、何とか学校に行ける程度でよいです。薬で落ち着いたり、もともと頭痛がそれほどひどくないときは積極的に学校に行かせてください。学校へ行くことによって精神的緊張が高まり、頭痛が消えるのが早くなります。これは大人で「気合を入れる」のと同じ理屈です。
片頭痛以外で注意する必要がある子どもの病気は髄膜炎、脳腫瘍、起立性低血圧症があげられます。まず風邪を引いてから高熱が引かずに、頭痛を強く訴えるときは髄膜炎の可能性があります。朝方の頭痛がかなり長期間続くときは脳腫瘍の可能性を考えなくてはいけません。脳腫瘍のお子さんでは頭痛以外に他の症状が現れていることが多いようです。私が経験した患者さんでは、「最近かけっこの時につまずくことが多くなった」「テレビを近くで見るようになった」「右手をあまり使わなくなった」などの症状がありました。
自律神経の調節機能に問題があると立ちくらみや失神などの脳貧血症状をおこす「起立性低血圧」の可能性があります。約8割の子どもが同時に頭痛を訴えます。
心配なことがありましたら、悩むことなく病院を受診してください。
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