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2006.10.25 13:08 |  老い・物忘れ・ぼけ  |  yuka_tetsuya  | 推薦数 : 5

第三の人生はPBNからPPKへ

集団定年退職を迎える団塊の世代
 団塊の世代が定年退職の年齢を迎え、たくさんの人が退職後の人生をはじめます。自分の人生をどう楽しもうかと前向きな方はいいのですが、多くの方がぼけたりして回りに迷惑をかけたらどうしようと悩んでいる方もいらっしゃいます。

第三の人生とは
 20才の成人までを成長期の第一の人生、それから社会で活躍する年代を第二の人生としますと、定年退職後の人生は第三の人生ということになります。 年金問題や介護保険導入に伴う問題など第三の人生を支える社会的仕組みも充実しているとは言えません。私は現在第二の人生を歩んでいますが、私が高齢者になるときには年金制度が破綻すると言われており、とても対岸の火事と済ませるわけにはいきません。

死から隔離されると生が不安になる
 老いが不安なのはその後に控えてある死に対して悪いイメージを持っているからだとおもいます。昔の大家族の時代には、死は大勢の家族に看取られながら、自宅の畳で安らかに眠るように迎えるものでした。ところが現在では死と言えば病院でまるでスパゲッティのように点滴などの管につながれて、やせ衰えて苦しみながら死んでゆくというイメージがあります。
 私も長年脳神経外科の臨床をしていまして、脳梗塞などで寝たきりになり、褥瘡ができて痛みと麻痺のため自分で体を動かすことができなかったり、植物状態で全く意思表示できなかったり、脳死状態で無理やり呼吸させられたりなど、悲惨な生き方をたくさん見てきました。

死ぬ直前まで元気で生きられたら
 また痴呆患者を長年介護してきて疲れ果てた家族に対して、 「大きな脳出血ですから、命の保障はできせん」とお話をしたときに、まるで良かったとばかりに安堵の表情をされる方を何人も見てきました。 私はこれらの患者さんを見てきて、自分は死ぬ直前まで元気で生きて、死ぬときはコロリと逝きたいと思っていますが、これは私だけでなく、ほとんどすべての方の願いではないでしょうか。

理想的なPPK
 このように元気に生き抜き、病まずに死ぬという理想の第三の人生をPPKと名付けた人がいます。 PPKとはピン・ピン・コロリの略字です。意味はすぐに分かりますよね。こんなすてきなネーミングを考え出したのは、国民健康保険中央会というお堅い国の組織でした。
 一般的に長寿県といえばすぐに沖縄県を思い浮かべる人が多いと思いますが、実はPPK達成日本ーは長野県なのです。国民健康保険中央会がこの長野県に注目してPPKの秘密を探った結果が『PPKのすすめ』 (紀伊国屋書店)で報告されています。この本にはいろんなデータが書かれてありますが、 PPKの条件を私なりに3点にまとめてみました。
PPKの3つの条件
 第一点目は仕事や生き甲斐があるから病気になる暇がない。ということです。 80歳以上の方でもほとんどの方が農作業などの自分の仕事を持っていたり、自治会の役員になっていたり、唄・踊り・囲碁などの趣味を忙しく楽しんでいたりして、病気で横になっている暇がない人たちばかりなのです。 ある経済学者が「朝起きて、今日一日やることが決まっていない事ほど不幸なことはない」という言葉を残していますが、まさにコロリの直前まで仕事や生き甲斐を失ってはならないと言うことを教えてくれていると思います。
 第二点目は生まれた土地が好きだから、病気になってこの土地を離れたくないということです。長野県は持ち家率が高い、一人暮らしの老人が少ない、離婚する人が少ないなど、家庭機能が充実していることが伺われます。 また自然も豊かで生まれ育った土地を愛している人が多いという特徴があります。病気になると言うことはその土地と家を離れることを意味することが多いため、住民は健康を守ろうとする意識が高いことが分かりました。
 第三点目は地域に足の太い保健婦が多いと言うことです。高い住民の健康意識を支えているのは気軽に飛び歩く保健婦さんたちでした。彼女たちが中心となってすべての医療関係者が住民に健康情報を伝えることに熱心なのです。 
PBNからPPKへ
 まさに「健康は病気を治すよりも、病気にならないこと」を実践しています。以上の生き甲斐・動機・勉強を一つのヒントとしていただいてピン・ボケ・ネタキリ(PBN)からピン・ピン・コロリ(PPK)目指して頑張りましょう。

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