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2006.09.29 19:10 |  頭痛  |  yuka_tetsuya  | 推薦数 : 5

くも膜下出血の頭痛と嘔吐

ヤバイ頭痛の王様はクモ膜下出血 

『ヤバイ頭痛』の中で一番注意してほしいのは『クモ膜下出血』による頭痛です。なぜならこれを放置しておくと大きな出血がすぐ後にやってきて、死亡する可能性があるからです。日本では年間1万5千人もの方がクモ膜下出血で命を落とされています。

今まで経験のない頭痛が突然起こる
 『クモ膜下出血』はある日突然に起きますので、頭痛が起きたときのことを訪ねると、何時何分頃、チョメチョメをしている時に頭痛を感じましたと、はっきり答えることができます。
 頭痛は「カナヅチでうしろ頭を殴られたよう」「頭の中で風船がぱちんと弾けたよう」「雷が頭に落ちたよう」などと今までに経験したことがない頭痛であることが特徴です。しかもその頭痛は最初が一番痛く、その後もあまり痛みの程度は変わりません。
 この文章を読んでいて今の自分の頭痛はこれかもしれないと思った方は、すぐにパソコンを放り投げて病院に行ってください。

吐いても頭痛は良くならない
 頭痛があまりにも激しくて意識を失うこともあります。また激しいおう吐が何回も続きます。あとでお話します片頭痛は吐くと頭痛が楽になりますが、クモ膜下出血は吐いても頭痛は変わりません。出血は脳の表面に広がりますが、脳そのものは傷つけませんので手足の麻痺などの症状は伴いません。

激しい頭痛は出血がくも膜を刺激するため
 脳は三枚の膜で保護されています。まず脳に接して軟膜があり、頭蓋骨に接して硬膜があります。その中間にクモ膜という網目状の綿菓子を押しつぶしたような膜があります。
 クモ膜下出血の原因のほとんどは脳の太い動脈の分かれ目に出来たコブ(動脈瘤)が破裂することです。破裂した動脈瘤から勢いよく血液がクモ膜と軟膜の間(くも膜下腔)に流れ込むと敏感な膜が刺激されて激しい頭痛が起こります。

ふさがった穴は24時間以内にとれることが多い
 破れた穴は流れ出た血液自体が栓となって塞がれ、出血が止まります。破れた穴が大きくて血液がずっと流れ出ると、そのまま意識がなくなって突然死という状態になります。「この痛みはどうしたのだろう」と意識がある人は穴が塞がった大変にラッキーな人です。この孔が永遠に塞がってくれればいいのですが、残念ながらそうはいきません。約半数の人が24時間以内にふたが取れて、再出血します。ですから塞がっている間に一刻も早く病院に行き、手術で動脈瘤が二度と破れないようにする必要があるのです。

手術で瘤に二度と血が流れ込まないようにする
 手術は動脈瘤クリッピング術と血管内手術のふたつがあります。動脈瘤クリッピング術は頭の皮膚を切り、頭蓋骨を開け(これを開頭術といいます)、脳を寄せて動脈瘤を見つけ、動脈瘤の首の部分をクリップで留めて血液が二度と流れ出さないようにします。また開頭術を行わないで、股のところを走っている動脈に針を刺して、そこからコイルという細い紐を動脈瘤の中に入れて、それを毛玉のようにして血液が入り込まないようにする血管内手術という方法があります。血管内手術のほうが体に与える負担が少ないのでこの手術を受ける人が多くなってきています。手術法は動脈瘤の場所や大きさ、患者さんの状態など多くの要因を考慮して決めないといけませんので、具体的には主治医の話をよく聞いて判断してください。

親戚で脳動脈瘤の人がいる場合はMRAを
 動脈瘤が出来るのを予防する方法は残念ながらありません。しかし動脈瘤が出来やすい体質というのはあります。一等親すなわち、親や兄弟が動脈瘤を持っていれば、自分も動脈瘤を持っている確率は5人に1人と、普通の人の4倍も確率が高くなります。昔は動脈瘤があるかどうかは血管撮影という大変な検査を受けないと分かりませんでしたが、今はMRIを使って動脈を写す検査(MRA)が痛みを伴わずに簡単に受けることが出来ますので、ご不安な方は脳神経外科を受診してください。

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