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約半分はこの頭痛
(シラ医師)次のD子さんお入りください。どうされましたか?
(D子、42才)頭の後ろから首筋にかけて痛みがあります。痛み止めを飲むと少しは良くなるのですが、頭がすっきりしません。
(医師)最近忙しかったり、精神的なストレスがあったりしませんでしたか?
(D子)年度末で仕事が忙しかった上に、子供の病気で寝る暇もありませんでした。今日はやっと落ち着いたので、頭痛に良く効くお薬をもらいにきました。
(医師)D子さんの頭痛は「緊張型頭痛」と思います。
頭痛を起こす病気は100種類くらいありますが、頭痛の原因の約半分はこの「緊張型頭痛」です。
血管性頭痛は男女差がありましたが、これは男性と女性であまり変わりません。日本人に非常に多く「日本人の頭痛」とも言われています。
首の筋肉の働きすぎ
(D子)なぜ後ろ頭が痛くなるのですか?
(医師)人間は脳を発達させて生存競争に打ち勝ってきましたが、その結果それを守る頭蓋骨もしっかり作らなくてはならなくなりました。そのために体に不釣合いなほど頭がでかくなりました。
でかい頭を支えるのは首の筋肉ですが、首にはそのほかに大切な役目もあります。それは気管や食道そして内頚動脈、内頚静脈さらには自律神経の束など人間が生きていく上で非常に大事なものの通り道になっているのです。この通り道が首の前にありますので、ここをさけて首の後ろに頭を支える筋肉が集中しています。
(D子)そうすると、後ろ頭が痛いのはその筋肉が痛むからですか?
(医師)そうです。首は頭を支えるだけでなく、頭を回転させたり、首を前後左右に曲げたりと実に多彩な運動をしています。この首の筋肉の働き過ぎが「緊張型頭痛」の原因です。
精神の緊張が原因
(D子)ビートたけしのようにいつも首を振っているわけではないんですが、なぜ私の場合は働きすぎになったのでしょうか?
(医師)一番考えられるのは精神的ストレスです。このストレスが首の周りの筋肉を収縮させます。人間を含めたすべての動物は危険な何かを察知したときには首をすくめます。いわば精神的ストレスにさらされている状態はちょうど亀がびっくりしたときに首の筋肉を縮めて、首をすくめているのと同じです。
睡眠中は首の筋肉が休養できる唯一の時間ですが、それも考え事でなかなか寝つかれなかったり、枕が高くて首の筋肉が引き伸ばされた状態だと、筋肉がうまく休めませんので、なかなか疲れがとれません。
孫悟空の輪っか
(D子)首筋の痛みがひどくなると、頭にハチマキを巻いたように痛くなるのですが、これは脳も疲れているからですか?
(医師)脳が疲れているわけではなく、頭の周りにある筋肉が疲れているのです。
筋肉は首の後ろと頭の後ろに大きなものがありますが、それ以外に耳の前やコメカミのところに筋肉があり、一緒にここも疲れてくるからです。
あたかも孫悟空の輪っかが締まって痛むのと同じです。
(D子)精神的ストレス以外に原因となるものがありますか?
目や不自然な姿勢に注意
(医師)コンピュータを扱う仕事で、1日中パソコンに向かって目を酷使したり、不自然な姿勢を長時間続けたりするとよく頭痛がします。
頚椎症など首の骨に異常がありますと、首の筋肉に過剰な負担がかかり、頭痛がします。
下あごは首の後ろの筋肉と共同で頭のバランスをとっていますので、かみ合わせの異常があると、首筋が凝ってきます。
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