yuka_tetsuya
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2006/04 >>
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック

2006.04.28 23:05 |  頭痛  |  yuka_tetsuya  | 推薦数 : 5

善玉頭痛と悪玉頭痛

<悪玉頭痛とは?>
 クモ膜下出血のときの頭痛のように、放置しておくと命に及ぶ可能性がある頭痛のことを悪玉頭痛と言います。これは頭の中に大事件が起きたことを知らせる重要なものです。
 悪玉頭痛は今までに経験したことがないような異質なものですから、比較的わかりやすいです。悪玉頭痛の中で手術が必要なものはクモ膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫などがあります。また手術は必要ありませんが、厳重な治療が必要なものに髄膜炎があります。
 これらの頭痛は非常に大切なものですので、ここで悪玉頭痛の特徴をまとめておきます。また簡単に病気別の頭痛の特徴を書いておきますので、心当たりがある方は病院を受診してください。

<悪玉頭痛の特徴>
1) いままでに経験したことがない頭痛。
2) 突然に起こった頭痛。
3) 頭痛で目が覚めたり、起きたらいつも頭痛がしたりする。
4) 強烈な頭痛。
5) 長期間続く頭痛。
6) だんだんにひどくなる頭痛。
7) 手足が動きにくくなったり、しびれを伴ったりする頭痛。
8) 意識が悪くなったり、訳の分からないことを言ったりする頭痛。
8) 言葉がしゃべりにくい、ろれつが回らない頭痛。
10) ぼけを伴う頭痛。
11) 視力が弱くなったり、ものが二重に見えたりする頭痛。
12) めまいやおう吐を伴う頭痛。
13) 頭を振るとひどくなる頭痛。
14) 高熱を伴う頭痛。
<クモ膜下出血の頭痛とおう吐>
 悪玉頭痛の中で一番注意してほしいのは『クモ膜下出血』による頭痛です。なぜならこれを放置しておくと大きな出血がすぐ後にやってきて死亡する可能性があるからです。
 『クモ膜下出血』はある日突然に起きますので、頭痛が起きたときのことを訪ねると、何時何分頃、チョメチョメをしている時に頭痛を感じましたと、はっきり答えることができます。
 しかもその頭痛は「カナヅチで後ろ頭を殴られたよう」「頭の中で風船がぱちんと弾けたよう」などと今までに経験したことがない頭痛であることが特徴です。
 頭痛があまりにも激しくて意識を失うこともあります。また激しいおう吐が何回も続きます。あとでお話します片頭痛は吐くと頭痛が楽になりますが、クモ膜下出血は吐いても頭痛は変わりません。一般に頭痛以外に手足の麻痺などの症状は伴いません。
 日頃から頭痛持ちの方でも、「いつもの頭痛と違う」場合は頭のCT検査を受けたほうがよいでしょう。
 この文章を読んでいて今の自分の頭痛はこれかもしれないと思った方は、すぐにこの本を放り投げて病院に行ってください。

<脳腫瘍は朝に痛くなる>
 頭蓋骨に囲まれた狭い空間に腫瘍が新たにできるわけですから、脳の圧力(脳圧)が高くなってしまいます。脳の圧力が高くなると脳を覆っている髄膜が引き伸ばされ、頭痛として感じます。脳圧はもともと朝方が高くなりますので、朝早く頭痛で目が覚めることが多くなります。
 頭痛以外に、脳腫瘍が発生した場所により、手足のしびれ、視野が狭くなる、言葉がおかしいなどの症状も出てきます。

<慢性硬膜下血腫は頭を打って1~2ヶ月後に>
 そんなに頻度は高くありませんが、中高年の方が少し頭を打っただけでも、頭を打ってから1~2ヵ月間かけて徐々に頭蓋骨と脳の間に血液がたまってくる病気です。ボケ症状を伴うことが特徴です。ひどくなると手足の麻痺が起こってきます。

<脳出血は突然に頭痛と麻痺が来る>
 高血圧症の方で突然頭痛がして、言葉が不自由になったり、手足の動きが悪くなったりする症状が起こると、脳出血の可能性が高くなります。

<善玉頭痛とは?>
 善玉頭痛とは頭痛がしても命に別状はないものです。突発的に起こる悪玉頭痛とは異なって、繰り返し起こるために、慣れっこになってしまいます。
 しかしある意味では必要ない頭痛によって生活に支障をきたしますので、なんとかうまくコントロールしたいものです。
 これ以後は善玉頭痛のうち片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛についてその症状、治療、予防法などを対話形式で解説いたします。

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.04.26 09:10 |  頭痛  |  yuka_tetsuya  | 推薦数 : 5

たかが頭痛、されど頭痛

<たかが頭痛、されど頭痛>
 脳神経外科を訪れる人の半分以上の方が「最近頭痛がするが、ひょっとして脳になにか病気があるかもしれないから調べてください。」と言われます。頭痛は非常にありふれた症状で、通常はほとんど体に影響がないものです。しかしなかには重要な脳の病気が潜んでいることもあり一概に侮れません。まさに「たかが頭痛、されど頭痛」です。

<頭痛で悩んでいる人は高血圧症の六倍>
 またとかく「頭が痛い」というと、仕事や学校がいやで怠けているのではないかと勘ぐられることがありますが、頭痛は気分の問題でもありません。頭痛にはちゃんとした理由があるのです。
 今まで生きてきて1回も頭痛を感じたことがない、という人はいないと思います。しかしよく頭痛がするので困るという、いわゆる「頭痛持ち」の人は三人に一人と言われています。これは高血圧症患者さんの六倍にもなります。
 しかし頭痛を仕方がないと諦めているのか、「頭痛持ち」のわずか10%の人しか病院で治療を受けていないのです。

<脳自体は痛みを感じない>
 さて皆さんは頭の中で痛みを感じている場所はどこだと思いますか?「それは当然脳でしょう」という答えが多く返ってくるのではないでしょうか。
 確かに脳は全身の痛みの元を感知してそれを知らせる役割を果たしています。しかし脳はたとえ手術で傷つけても全く痛みは感じないのです。
 昔中国では鍼麻酔で患者さんの意識を保ったまま開頭術が行われていて、脳が出ている患者さんが笑っている写真を見たことがあります。

<頭痛の種>
 痛みを感じるのは脳そのものではなくて、脳の血管と脳の周りの筋肉です。
 頭部の血管が拡張して、血管の周りの神経が刺激されるものに、片頭痛、群発頭痛などがあります。風邪や、二日酔いのときの頭痛もこれにあたります。
 精神的なストレスや無理な姿勢から頭や首の筋肉が強く緊張すると緊張型頭痛という最もありふれた頭痛となります。
 脳の病気例えばクモ膜下出血や脳腫瘍などで、脳を覆っている膜(髄膜)や脳をつないでいる動脈・神経・静脈などが引っ張られて頭痛が起きたり、細菌が感染して髄膜が敏感になったりすることで頭痛をきたします。
 さらに頭蓋の周辺すなわち目、鼻、耳、口の病気は、患部が痛むと共に頭部に痛みが放散して頭痛となります。
 またうつ病などで精神的な葛藤があると頭痛として感じます。
 感覚を運ぶ神経に神経痛が起こると激烈な痛みが生じます。

<「がーん」「ずきずき」「ずーん」「ぎりぎり」「きりきり」>
 「そんな頭痛ですか?」と外来で質問しますと、患者さんの感じた頭痛は次の5つに分けることができます。それは「がーん」「ずきずき」「ずーん」「ぎりぎり」「きりきり」です。実はこの言葉からある程度の頭痛の種類を推し量ることができます。
 ある日突然「がーん」ときた場合は、あの恐ろしい『クモ膜下出血』の可能性があります。
 月に数回「ずきずき」する強い頭痛が起こって吐き気を伴った場合はほとんど『片頭痛』です。
 毎日のように頭が締め付けられるように「ずーん」と痛い場合は、肩や首の筋肉が凝って痛む『緊張型頭痛』が考えられます。
 ある時期に、夜明けになると目の奥が「ぎりぎり」と痛む場合は、頭痛の王様『群発頭痛』です。
 顔や頭の皮が「ピリピリ」痛い場合は『神経痛』と思われます。

固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.04.18 19:49 |  その他(一般)  |  yuka_tetsuya  | 推薦数 : 15

はじめまして

私は二十数年間、脳神経外科臨床医として大学と市中病院で働いてきました。大学在籍中は脳腫瘍の遺伝子・ゲノム異常、アポトーシス、プロテオミクスなどを研究してきました。

40代になりますと、自分の落ち着き先を決めないといけなくなりますが、私は教授の御代替りを契機に、おもいきって研究者となることを選択しました。それも大学ではなく、企業研究所を選びました。

四千万歩自分の足で歩いて日本地図を作り上げた伊能忠敬の言葉「人生ふた山」を人生のモットーとし、私の恩師の言葉「医療は地域に、医学は世界に」を座右の銘にしている私ですので、研究者になることはあまり抵抗がありませんでした。

このブログでは次のことを思いつくままに書いてみたいと思います。

(1) 臨床医時代に経験した脳神経外科疾患について興味ある症例をたどりながら、説明します。

(2) 臨床医時代に行った多くの健康セミナーからテーマを決めて紹介します。

(3) 癌研究の最前線の情報をお伝えします。

(4) 新しい学問であるシステム生物学について解説します。

(5) 私の研究所には著名な脳科学の専門家がいて、面白い話がたくさんありますので紹介します。

ご期待下さい。

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)