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医師(奴ら)を高く吊るせ
序の巻、総論は今日でおしまいです。
もっと、記しておきたいこともありますが、たっぷり、各論で書かせてもらいます。
さて、昭和から平成に、元号が変わるとともに、日本に新しい概念が生まれました。
「医療は、サービス業である」
筆者は、この概念には、はなはだ思うところがあるわけでは、ありますが、まあ、個人的な見解は各論で述べます。
こういう考え方から、インフォームドコンセントの必要性が叫ばれるようになりました。
患者側は、治療を受ける前に、担当医師から、治療に関して、治療効果、副作用、経費などについて、納得するまで十分な情報を聞く権利を有する。
これにより、担当医の、物理的な仕事量は、莫大なものとなりました。
インフォームドコンセントの取得に伴い、口頭での説明内容、すべてを文書に残し、それを患者側が確認して署名をするまでは、治療などまかりならぬというjことになったのです。
毎年毎年、医師の診療報酬は、カットされます。
これに伴い増大する医師の仕事をサポートするメディカル・クラークなどを設置するという考え方は、日本では当時よりまったくなく、診断書、意見書、治療計画説明書などの書類作成や、病状説明など、治療行為以外の医師の仕事がどんどん、どんどん増えていきました。
病状説明についても、「医療はサービス業だろう。俺たちは、日曜日しか休みを取れないんだ」そういう家族のために、担当医は、休日を返上して出勤します。
休日手当てはなく、サービス残業であることはいうまでもありません。
さらに、
サービス業であるからには、受けた治療の結果が悪ければ、責任を激しく問われるのは、当然だという考え方が、日本を支配しました。
そう、「原疾患の状態にかかわらず、治療の結果が悪ければ、それは、医者のミス」そう考えてはばからない人々がたくさん現れました。
「まどうてください」
「まどうてください」
医療訴訟が、日本のあちこちで起こりました。
とくにひどいのが産婦人科でした。
平成18年の厚生労働省の資料では、医事関係訴訟事件の診療科目別既済件数において、内科医は1000人当たり2.7件ですが、産婦人科医は1000人当たり16.8件と、異常な数字が報告されています。
産婦人科医60人いれば、そのうちの1人は、訴訟持ちということです。
このような、トラブルの多い産婦人科医を続けていくことに、人生の目標を失った、医師が大勢いることを忘れてはいけません。
ある大学の医局では、十数人の産婦人科入局者のうち、十人以上が、十年足らず間に中途退職したという事実も聞かれています。
中途退職者が増えるということは、医療レベルの維持も難しくなります。
昨今、重症となった、妊産婦の方たちに、迅速で的確な対応が出来ないのも、こういう、ことが積もり積もって結果であることは、否定できないでしょう。
裁判沙汰は、民事訴訟だけではありません。
医師であるがゆえに、刑事被告人として、刑事事件の咎を背負わされた、人々もいます。
薬害エイズ事件では、当時の、エイズの実態把握に関する研究班の班長であった、安部英元帝京大学副学長が、業務上過失致死の罪で刑事被告人となりました。(一審無罪、被告本人の病気発症、死亡により、公判は停止された)
安部元副学長が、罪に問われた根拠というのは、血友病の権威者として、非加熱血液製剤とエイズとの関連性を知る立場にあったにもかかわらず、非加熱血液製剤を使用し、結果的に、担当患者をエイズに感染させたということに対してでした。
しかし、彼が、早くより、加熱製剤の使用を推進していたとして、果たして、起訴は回避されたでしょうか?
それには、「否」としか答えようがありません。
血友病患者に非加熱製剤を投与したのは、安部元副学長だけではありませんが、なぜ、彼だけが、投与の刑事責任を追及されたのか?
それは、安部元副学長が「エイズの実態把握に関する研究班の班長」であったことが、大きな要因であろうということが伺われます。
この悲劇は、「東京女子医大事件」「大野病院事件」「杏林大割り箸事件」へと引き続きます。
「人が死んでいる以上、誰かを吊るさなきゃだめだろう?」 そういう、嘯きが、マスゴミの隙間から、世間の隙間から聞こえてくるようです。
以前より、日本には、医者性悪説が根強く残っているのが現実です。
「何か、不都合が起こるのは医者のせい」
そういう報道をすれば、視聴者は満足するだろう。
マスゴミによる、そういう安易な姿勢と、医療はサービス業なのに、医者はいばっている、やっつけてしまえ!という煽りが、今の医療崩壊の風潮を生み出したたという気がしてなりません。
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コメント
コメント一覧
薬害エイズ事件・・・
医療崩壊の皮切りはこの裁判だったのかもしれません。
これからいよいよ各論突入ですか。将来的には是非著書として出されることを期待します。出版された暁には喜んで10冊くらいまとめて購入させていただきます。
ただ、本がヒットしても、間違っても○坂部みたいにはならないで下さいね。
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