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福島県立大野病院事件で、注目の判決が出ました。
少なくとも、akagamaのしる限り、被告加藤先生が、業務上過失致死罪、医師法違反のかどで、有罪に値するという主張をしている「ネット医師」は一人もいません。
でも、世間では、
「無罪ありえねー!」
と叫ぶ方も多くいらっしゃいます。
うちのご主人たまもそう。
ここらへんに、医療現場従事者と、そうでない人の考え方のギャップがあるようで、すこし、興味深いところです。
今回は、なぜ、ネット医師が、加藤先生を応援するのか、わかりやすく、解説しようと思います。
この事件に関しては、大手マスゴミの書いていることは、90%は捏造がまざっています。
信用してはいけません。
とにかく、感情的にならずに、淡々と、この事件を振り返ってみましょう。
2004年12月、加藤先生が前置胎盤の女性の出産に際して、帝王切開術を行いました。
赤ちゃんを取り上げた後、加藤先生は、子宮後壁に癒着していた胎盤を、クーパーという手術用の鋏を用いて剥離を開始しました。
剥離中もお母さんからの出血は続きます。
このような場合、二つの選択肢がありました。
胎盤の剥離を続けるか、子宮全摘出術を行うか。
癒着が分かった場合でもどの程度の出血があるかを予測し、そのまま胎盤剥離を続けるか、子宮摘出に移行するかなどを判断するのは非常に難しいそうです。
術前、お母さんは、子宮の温存を強く希望していました。
そのことが、頭にあったかもしれません、彼は、胎盤の剥離を続けることを選びました。
その結果、出血により、お母さんは助かりませんでした。
その後、福島県による恐ろしい陥穽(かんせい=わな)が、加藤先生を待っていたのでした。
県の医療事故調査委員会が設置され、3人の医師による報告書が2005年3月にまとめられました。
加藤先生が、逮捕・起訴されるきっかけが、この報告書です。
その報告書には、「○○すればよかった」など、「ミスがあった」と受け取られかねない、加藤先生に非があるかのような記載がありました。
示談でちゃっちゃと済ませてしまいたいという、県の意向が反映されたと推測されるような、報告書であったということです。
まさに、一瞬のうちに判断をしなければ、ならない、現場にいた加藤先生と、違って、調査委員には、たっぷりと検討する時間はあります。
術後の病理報告書もあります。
与えられる情報量が、手術時とは違います。
あとから、「○○すればよかった」というような、「たられば」で当時の限定状況での医療行為を評価されるのでは、現場医療者はたまりません!
加藤先生の所属する、福島県立医大の佐藤教授は、これを見て、これはおかしいと、訂正を求めたそうです。
しかし、県からは「こう書かないと賠償金は出ない」と回答がありました。
県は、裁判に発展するのを嫌ったのか、示談で済ませたいという意向がうかがえたそうです。
加藤先生は、「被害者救済」の名の下に、「医療ミスを犯した殺人医師」の濡れ衣を着せられたのでした。
そして、加藤先生は、報告書がまとまった後に、県による行政処分(減給処分)を受けたのでした泣)。
(http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/series/kikou/200701/502312.html 福島県立大野病院の医師逮捕は不当より)
この一連の流れをみて、福島県警が動きだします。
加藤先生に、業務上過失致死の疑いありと。
数回の事情聴取のあと、福島県警富岡警察署は、加藤先生を逮捕します。
罪状、業務上過失致死罪、医師法21条違反容疑。
在宅起訴ではなく、身柄を拘束されました。
証拠隠滅と海外逃亡の恐れあり、とのことで。
この、言葉を、正直に受け取る者はいません。
加藤先生の奥さんは、当時妊娠38週。
海外逃亡するわけありません。
お母さんがなくなったのは、一年以上前の出来事でした。
どこに証拠隠滅の恐れがありますか?
だれもが、逮捕した加藤先生をさらしあげにするための、身柄拘束であったと思っています。
ときに、2006年2月18日。
これ以降、2月18日という日は、ネット医者にとって、決して忘れられない日となりました。
この、破廉恥な行為に対して、福島県警は、富岡警察署を本部長表彰しました。
もっとも、この後、福島地検と福島県警は、大恥をさらすことになりますが、
とにかく、その当時は、
「医師タイーホキタ!」
ということで、捜査当局がさぞ、浮かれまくったのであろうということが伺えます。
これまで、通常の医療行為において、患者が死亡した場合、医師の刑事責任が問われることはまず、ありませんでした。
検察当局は、これで、患者が死ぬたびに、医師をバンバン取り締まれると思ったのかもしれません……。
さて、公判が始まります。
公判で、検察は恐ろしい暴挙にでます。
検察側の証拠は、胎盤の癒着や程度が争点なのに「胎盤病理」や「周産期医療」の専門家ではなく「一般病理」や「婦人科腫瘍(しゅよう)」の専門家の供述や鑑定をもとにし、当該分野の専門家の鑑定書や解明に不可欠な弁護側証拠を「不同意」としました。
また、検察官調書の一部から被告人に有利な記載部分を削除して証拠請求もしていたそうです(冒頭陳述より)。
ここで、冒頭陳述を紹介します。(pyonkichi先生のブログより引用)
-検察側の冒頭陳述(要旨)-
被告は検査の結果、被害者の胎盤は子宮口を覆う全前置胎盤で子宮の前壁から後壁にかけて付着し、第1子出産時の帝王切開のきず跡に及んでいるため癒着の可能性が高いと診断した。無理にはがすと大量出血のリスクがあることは所持する専門書に記載してある。
県立大野病院は、高度の医療を提供できる医療機関の指定を受けておらず、輸血の確保も物理的に難しいため、過去に受診した前置胎盤患者は設備の充実した他病院に転院させてきた。
だが、被告は、助産師が「手術は大野病院でしない方がいいのでは」と助言したが、聞き入れなかった。助産師は他の産婦人科医の応援も打診したが、「問題が起きれば双葉厚生病院の医師に来てもらう」と答えた。先輩医師に大量出血した前置胎盤のケースを聴かされ、応援医師の派遣を打診されたが断った。
被告は麻酔科医に「帝王切開の傷跡に胎盤がかかっているため胎盤が深く食い込んでいるようなら子宮を全摘する」と説明。被害者と夫には子宮摘出の同意を得た。「何かあったら双葉厚生病院の先生を呼ぶ」と説明。この医師には手術当日に電話で「帝王切開の傷に胎盤の一部がかかっている可能性があるので異常があれば午後3時ごろ連絡がいく」と話した。
被告は手術中、胎盤がとれないため、子宮内壁と胎盤の間に右手指3本を差し入れて剥離(はくり)を始めたが、途中から指が1本も入らなくなった。このため「指より細いクーパーならすき間に差し込むことができるのでは」などと安易に考え、追加血液の要請をしないまま、クーパーを使用した。
約10分で剥離し終えたが、使用開始から子宮の広範囲でわき出るような出血が始まり、2千ミリリットルだった総出血量は剥離後15分後には7675ミリリットルに。完全に止血できず、子宮摘出を決意したが、血液が足りず血液製剤の到着を待った。その後約1時間で総出血量は1万2085ミリリットルに達した。
心配した院長が双葉厚生病院の産婦人科医や大野病院の他の外科医の応援を打診したが、被告は断った。被害者が失血死した後、被告は、顔を合わせた院長に「やっちゃった」、助産師には「最悪」などと述べた。
被告は胎盤剥離でクーパーを使った例を聴いたことがなく、使用は不適切ではと感じたが、「ミスはなかった」と院長に報告し、届け出もしなかった。病理鑑定では、被害者の胎盤は、絨毛(じゅうもう)が子宮筋層まで食い込んだ重度の癒着胎盤。クーパー使用の結果、肉眼でわかる凹凸が生じ、断片にはちぎれたような跡ができていた。
-弁護士側の冒頭陳述(要旨)-
本件は薬の種類を間違えたり、医療器具を胎内に残したりといった明白な医療過誤事件と異なる。臨床現場の医師が現場の状況に即して判断して最良と信じる処置を行うしかないのであり、結果から是非を判断はできない。
検察側の証拠は、(1)胎盤の癒着や程度が争点なのに「胎盤病理」や「周産期医療」の専門家ではなく「一般病理」や「婦人科腫瘍(しゅよう)」の専門家の供述や鑑定に基づいている(2)困難な疾患をもつ患者への施術の是非が問題なのに、専門家の鑑定書や解明に不可欠な弁護側証拠を「不同意」としている(3)検察官調書の一部から被告人に有利な記載部分を削除して証拠請求している――など、問題が多い。
被告人は過去に1200件の出産を扱い、うち200件が帝王切開。04年7月には全前置胎盤の帝王切開手術も無事終えている。
本件は、超音波診断などで子宮の後壁に付着した全前置胎盤と診断。患者が「もう1人子供が欲しい」と答えたため、被告は子宮温存を希望していると理解しカルテに記入した。前回の帝王切開の傷跡に胎盤がかかっていたら癒着の可能性が高まるため、慎重に検査した結果、子宮の後壁付着がメーンと考えた。
被告は子宮マッサージをしながら、手で、三本の指を使い分けつつ胎盤剥離を進めた。半分程度はがした時点ではがれにくくなった。剥離面からにじみ出るような出血が続いていたが、剥離すれば通常、子宮が収縮し、子宮の血管も縮んで止血されるため、胎盤剥離を優先した。
子宮の母体の動脈と胎盤内の血管とは直接つながっていないため、胎盤をはいでも母体の血管は傷つかない。むしろ胎盤を早く取り去ることを重視し、先の丸いクーパーを使用した。
子宮は血流が豊富で、前置胎盤だとさらに下膨れしている。このため胎盤を剥離せず子宮動脈を止血するのは大変困難で、クーパーの使用は妥当な医療行為だ。
剥離後、子宮収縮剤を打っても収縮しなかったため、あらゆる方法で止血措置を行い、血圧の安定と血液の到着を待って子宮摘出した。無事、摘出し、安心した時点で突然、心室細動がおき、蘇生術をしたが亡くなったもので、胎盤剥離の継続と死亡とは因果関係を認めがたい。
医師法21条はそもそも黙秘権の放棄を医師に迫るもので違憲。大野病院のマニュアルでは、院長に届け出義務を課しており、医師は院長の判断に従ったのみだ。
なお病理鑑定では、癒着の程度は最も深い部分でも子宮筋層の5分の1程度と浅い癒着だった。
(引用おわり)
すごくながいので続きます。
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コメント
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以前この件に関して福島県では逮捕した富岡署を県警本部長賞を授与し栄誉を称えたそうです。
撤回してもらわねば納得出来ません。
ただ、この裁判で2つのことが解ったような気がします。1つは、司法の独立性というものが保たれていたこと。もう1つは、裁判での証人には”肩書き”ではなくて”中身”で決まるということが明らかになったこと。
でしょうか。
司法の独立性についてですが。この先生の逮捕にはいろいろ言われていますよね。地元の名士が動いていたという噂がありますね。勘ぐりすぎかもしれませんが、警察がわざわざ逃げも隠れもしそうにない先生を患者さんの前で手錠をかけて逮捕して、見せしめの刑にしたのは・・。でもたとえそうだとしても、それは警察までで、司法までにはそういう影響力は発揮されなかったということでしょうか。いずれにしても警察がいくら強烈にプッシュして、勝利宣言して”県警本部長賞”を出してもそれは判決にはまったく関係ないということでしょう。
もう1つは、判決要旨の中で証人の先生についてもその証人の資質を肩書きではなくてその先生の実際の症例の経験の中身でちゃんと評価をされていることです。検察側に都合のいいことをお話されたC医師(N潟大の先生)は周産期の専門家ではない云々が判決要旨にかっちり来たことには驚きました。
この先は、まだまだわかりませんね。また、民事もあるでしょうし・・この刑事訴訟の判決が確定しても、民事では賠償を命じるなどいろいろあるのだろうと思います。
また、福島ではこの裁判がちゃんと落ち着かない限り産科はますます撤退するのではにでしょうか。
"手術方法の変更によって「結果回避の可能性があった」と認定した。刑事責任は認められないが、最善の医療ではなかった、とも読み取れる内容だ。"
ttp://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080821k0000m070147000c.html
検察控訴を止めるように声を上げましょう。
ご遺族の方は、だれかにあおられるかなんかで、後にひけないとか・・このあたりの事は私にはよくわかりませんが・・・。
カス・ゴミはこれをネタに、2時間ドラマなんぞを作っちゃうのかな・・・・・・。
今回の事件は医療知識に乏しい警察や検察の早とちりから生じた冤罪であり 世論とやらは関係ないと思います。
自分たちの医療に対する思い込みが世論であり、気に食わないからてぐすね引いて叩いてやろうと思ってるのは 当の毎日新聞なんですがね。自分自身で気づいていない。
医療従事者の隠蔽体質?仲間同士のかばいあい?
いまだにこういう、議論をもちだす、毎日って……
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