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喧嘩番長な患者のお客様 >
akagama / 2007.03.08 07:14 / 推薦数 : 3
(1)奴隷の叫び
今朝、勤勉で優秀な我々の仲間が息をひきとった。
白衣のまま、医局の机の上で息絶えていたのだ。
このことを、彼の父と母にどう伝えればいいのか。
戦友の死に、我らは言葉もない。
次の殉教者は、誰だ?
~美多摩医療センター診療部長、和光 貢の日記より~
東京都美多摩(みたま)区。
平成の大合併で生まれた、二十四番目の特別区です。
新宿、渋谷から、私鉄、新東京高速電気鉄道(通称、新京美多摩線)の快速で、いずれも十五分という交通のな場所に位置しています。
美多摩区は、セレブの住むおしゃれタウンとして、有名になりました。
ここに住む女性は、美多摩ネーゼもしくは、美多摩ジェンヌというそうです。
よく、土日のしょうもないテレビの情報番組でよく、この街のお店が紹介されています。
純血種の犬をつれて、美多摩記念公園でお散歩をして、そのあとおしゃれなお店で、英国式のお茶をいただくのが、正しい美多摩ネーゼのライフスタイルだそうです。
そして、その美多摩センター駅の、駅前ロータリーを隔てた、すぐ正面に、巨大な総合病院があります。
美多摩医療センター。
ベッド数、千百。
三次救急を標榜する、大型救急総合病院です。
旧美多摩市民病院と、旧都立美多摩病院が統合してできた、PFI事業が運営する病院です。
PFI事業(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。
と、いえば、聞こえはいいのですが、人によっては、究極の官製談合という人もいます。
実は、参入業者の選定に対して、非常に不透明な部分があるらしいです。
ちなみにこの、美多摩医療センターを運営しているのは、「現代の政商」といわれている、三輪内利彦が総帥をつとめる、ポルックスネオホールディングスが、大株主をつとめる美多摩PFI社です。
おいらと、智佳子先生は、しばらく、荒川医大を離れて、ここで修行をすることになりました。
まあ、修行といいますか、奴隷もとい、研修医不足で、人手が足らないということで、荒川医大から派遣されたのです。
先月は、たくちゃんとうー先生が派遣され、「キレまくった、うー先生のフォローで大変だったよ」と、たくちゃんは、ぼやいてました。
かなり、ヘビーな修行らしく、智佳子先生もおいらも、かなりビビッています。
電車を降りて、ホームを抜けると、とても綺麗な駅前のロータリーに出ます。
日暮里駅前のロータリーのように、ソープランドの送迎車を待つ、不気味な男の人の集団は、当然ながら見られません。
ロータリーには綺麗な、花壇があり、季節の花が、沢山咲いていました。
ロータリーから抜ける横道には、おしゃれなブティックや、ケーキ屋さんが軒を並べていて、コーヒーの香りが漂っています。
田園調布や自由が丘の駅前にも負けないぐらいおしゃれな雰囲気であります。
おいらは、おのぼりさんのように、「へー、へー」と、お店をみながら歩いていました。
すると、けたたましいクラクションを鳴らして、真っ黒いベントレーがおいらの脇をすり抜けました。
「しんちゃん!あぶない!!」
「ひえええっ」
お忙しい中、何時も御訪問誠に有難うございます。御慈悲の一押しお願い頂ければ誠に幸いでございます。
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