2010.03.19 21:50 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  AC、人格障害関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 4

衝動統制の障害

さて私のジャイアン理解はこうしている間も少しずつ進展している。

 ジャイアンの障害の根本は、「衝動統制の障害」であった。

 こう言ってしまえば当たり前の結論であるが、発達の流れを追ってみると、結局「衝動統制をどういう形でするか?」、非常に分かりやすく言えば「どうやって我慢するか?」がジャイアンの根本問題なのだ。

 状態A.2歳頃に泣き続けて親を困らせるジャイアン幼児は、「衝動を自分で抑えられない」状態で、状態B.依存型ジャイアンは、状態Aから「人が禁止するから我慢する」というパターンを身に着けたスタイル、状態C.超合理的強迫的ジャイアンは、同じように状態Aから「理由があるから我慢する」パターンを身に着けたスタイルと説明が出来る。

 もっと考えを進めよう。「中心志向」は、そもそも「一番の地位や特別にみんなから注目されることと引き換えに我慢する」という子供ながらのスタイルであるのかもしれない。

 ジャイアンを小さい頃に褒めすぎると、「褒められることと引き換えに我慢する」というパターンを身につける結果となり、「褒められに行く」ことを繰り返すしかなくなるということになる。親からするとコントロールはしやすいが、このパターンをインストールされた本人は大人になってから苦労する。

 そもそも一等最初から、「何か別の手段を使わないと我慢が出来ない」ということ自体がジャイアンの根本障害であるのだ。

 翻って多数派は、「空気」を感じる中で我慢することを覚える。ジャイアンはそれが出来ないから、「通るまで泣き続ける」とか、「異常に顔色を伺う」とか、「自分にも人にも異常に厳しい」とかの、偏った衝動統制のスタイルを身に着けざるを得ず、その結果ひずんだ価値観の形成の中で生きていく結果となるのだ。

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