2010.03.05 23:31 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  AC、人格障害関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 6

鬼母

 ジャイアンの子供を普通に育てる方法は無い。これは非常に重要な事実で、2歳頃には出来れば診断をつけて(極端なケースはこの時点ではっきり鑑別できる。親がジャイアンであることも参考になる)親にケア上の助言が必要になる。

 何故ならジャイアンの子供は3歳でも親よりも優位に立とうとする場合があり、それをつぶすために親が威圧して養育すると非常にケアの難しい超場当たり的な「依存型ジャイアン」に育ってしまうからだ。

 このプロセスについては昨年2月から何度か触れてきたが、言語的、非言語的にジャイアンの子供は「泣き続ける等の異常なゴリ押し」や「感心するような屁理屈」の方法で自分の思い通りにしおうとする。

 多数派の子供と違い、「空気」から「この辺で引っ込めよう」と引き下がることも出来ず、また叱られた後に「よしよし」と非言語的にフォローでもしようものなら、ジャイアンの子供本人からすると「叱られた不利な事実は消失した」ということになってしまう。
 
 「駄目なものは駄目」と徹底的にやらないと、少しでも「例外」があろうものなら、その例外を実現しようと異常なエネルギーを発揮して執拗にゴリ押しなどを続ける。

 「徹底的に駄目」と分かって諦めてからは、やっとある程度自制が出来るようになるが、この瞬間も実は大人になった時に重大な違いが生じるポイントがある。

 2歳から3歳にかけて体得する「自分の衝動のコントロール」のパターンが、「合理的」になれば、自分にも他人にも異常に厳しい合理的強迫的ジャイアンに成育し、逆に「人が抑えるから」になれば、「その人だけをコントロールしさえすれば何でも思い通りになる」という依存型ジャイアンへ成育する。

 依存型ジャイアンの人は大人になっても自分の衝動が自分でコントロールできず、買い物依存症になったりする。表面的には周囲に合わせるのでむしろ不適応は目立たないが、配偶者や子供などの形で近くかかわるとその一貫性の無さに家族はボロボロになる。

 中間は無い。中間のケアをすれば屁理屈かゴリ押しかのどちらかの極端な行動で親がコントロールされる破目になるだけだ。

 ジャイアンの実際のケースの母に、通常であれば鬼のように厳しい「自己責任」を強いる母親が居ることが多い。普通には考えられない「自業自得」の厳しさで育てる母親、「自分の子供を谷底に突き落とすライオン」のような厳しい自己責任の養育だ。

 私はこの「鬼母」こそジャイアン養育の唯一の正解であると説明している。筋を通して徹底的に説明し、例外なく子供が誤れば叱責し、一切フォローはしない。幼児期から情け容赦ない育て方になるが、このやり方で合理的強迫的ジャイアンにいったん育てるしかないのだ。

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