(前記事に続く)
さて私は手紙の返事に「成人への処方はするな」と書かれては居なかったと理解して、その後子供にも大人にも処方してきた。
自分で勝手に作った依存性への歯止めとして、私は「2週間に3回までの限定処方」という方式を考え、大学生や職業訓練校の学生でコンサータを使わないと登校が著しく困難になる1、2ケースを除き、月に6回分程度の処方をしている。
これでも「貯まった先延ばしを一気に片付ける」にはかなり有用で、役所の手続きや、苦手な家事を限定処方のコンサータを利用してこなしている成人例は多い。
いやむしろ、私は第一には「脳の働きの違いを自覚的他覚的に理解する」意味でコンサータを処方している。「世界が違って見えた」という成人当事者も多く、家族もコンサータで改善した部分を「障害であった」と確認して理解が深まっている。
さて4月の議事録を参照。「A医療機関のB医師が成人例に処方したというC薬局からの情報があった」というのは私のことで、私が多く調剤していただいているいくつかの薬局と、最近私自身への「調査」がついに来た。
議事録を詳しく読んでみると、「適応外処方をしている医師は登録削除をすべきである」という厳しいご意見の委員先生の居られる様子で、私は近い将来登録医でなくなってしまう
可能性がある。(その場合はおそらく成人に処方されている先生方も同様の結果となり、事実上日本国内で成人への処方の道は断たれると想像している)。
私はこの調査に、包み隠さず上記の経過と私の考えをそのままお答えする予定であるが、もしもこのブログをお読みになっている先生方で、18歳を超える成人例に処方されている先生が居られましたら、情報交換をしたいと考えますので、ご連絡をよろしくお願いいたします。
下記のHPの「メール相談」からメールは簡単に出せますので、どうぞご協力をよろしくお願いいたします。
http://www7.ocn.ne.jp/~k-goto/
ADHDの注意欠陥に著効するコンサータを成人に処方して良いのかどうかについては、成人発達障害当事者には非常に切実な思いであり、現に私は18歳以上と18歳以下のそれぞれに十数名の処方をしている。
コンサータは12歳までの「小児」として承認されており、13歳から18歳までも厳密には「適応外」になると私は思うが、私の処方は「適応外処方」であることは否定の仕様が無い。
コンサータは中身は物議をかもした「リタリン」と同じものであり、成分は覚せい剤に近い。実際「薬物依存者はコンサータのカプセルを砕いて焙りで使用することもあると聞いて私も驚いた。
徐放剤であるため、リタリンと比べれば退薬症状は弱いとはいえるが、依存性は確かにある。という意味では成人への処方は軽々にすべきでないというのが当然の見解であろう。
平成21年3月、私は沖縄での「コンサータ流通管理委員会」の研修に出損なったため、高い飛行機代を払って東京女子医大まで日帰り出張して「コンサータ処方の登録医」の資格を得た。
流通管理員会の先生方が法的、医学的、社会的なお話をされ、私はほとんと全部の先生に「コンサータを成人に処方することは?」と質問したが、全部の先生は「処方してはならない」とはお答えにならなかった。
その後、実際私は本年3月以降にコンサータを処方しているわけであるが、私は成人への処方に先立ち、流通委員会の全先生に成人への処方についての助言をお願いする手紙を書いた。お返事は予想外に早く委員長先生よりあり、内容は「近く発足するADHD研究会で議論したい」というものだった。
最近上記流通委員会が「議事録」を公開している。その中に「成人への処方を希望する医師よりの手紙」という形で議題に上っているが、おそらく私の手紙のことであろう。(1月と4月の議事録参照)
http://www.ad-hd.jp/information.html
(つづく)
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