これまで最終的な解決策として、「合理的な思考が出来ること」がゴールであると説明してきた。ADHDたるジャイアンの救いは「片方の足が合理的である」ことにある。
そこで今度は合理的な思考について具体的に考えてみたいと思う。
合理的思考の一番のポイントは「本当のことに目をつぶらない」ということだ。
ジャイアンは「否認」の一番強い人種だ。自分に不利な事実を認めることの困難さ、指摘した相手を責めたり、責任転嫁する対象を探し回る。得意の屁理屈で自分を正当化し、不都合な事実から目を逸らす悪あがきをやめない。
不都合な「本当のこと」を消しゴムで消すために費やす努力は実りがない。一時の過集中状態が落ちついて来ると、結局自分の中の合理的な自己突っ込みからは隠れることも逃げることも出来ないので、「そんなことをしてどうする? 本当のことは消えないのに」という自己突っ込みが来て悪あがきは終了する。
私は最初の大学は京都大学だったが、あの空間で学べたことのメリットの一つが、「どんなに不利なことでも当たっていることには認める」というコモン・センスがあったことだった。
「どんなに不利で不都合なことでも、当たっていれば、本当のことなら認める」これが合理的思考への第一歩だ。
最初は事後に落ちついて、過集中の嵐が去った後に(すぐに忘却するのではなく)自分の過集中状態での思路の狭さ、自分の偉そうな自己中さ、客観的合理的な思考の困難さをまず思い浮かべる。
実際過集中状態では「自分のことを棚に上げて人にそんなことを言えるか?」ということが見えていない。落ちついて合理的な自己突っ込みが復活すると、「自分こそ何様だ?」「自分こそそんな立派なことを言えるような立派な行動をしているのか?」という当然の自己突っ込みが来る。これがジャイアンの一般的な思考の流れであり、最後の合理的な自己突っ込みが無いケースは「依存型」か「丸投げ型」ということになる。
これがたゆまざる訓練により、徐々に「直後」となり、「ほぼ同時」から「事前に予測」まで行けるような努力を続けるしかない。
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