共依存は当たり前だが依存させているほうにも責任がある。だから受動型ASや甘やかされた依存型ジャイアンが働きもせず、引きこもったりして、親に金を出させている場合、責任の半分は親にある。

 一番悲惨な図は大人になっても依存が成り立たなくなると暴力を振るったり、自傷や自殺企図をしたりするパターンだ。

 こういうケースの多くは親の側にも「責任を取りきれない」事情があることが多い。

 例えば親が受動型ASの場合には、もろに文字通り「振り回され」て極端に行動する羽目になる。また親が依存型ジャイアンやジャイアンACの場合にも、「パートナーに任せてあったのに」と逃げ口上を言ったり、要求されるままに金を渡すだけになることが多い。「自傷などが心配だから」と言い訳をして、結局は自分自身の親としての責任をあいまいにして、正対してきちんと子供と関わることから逃げているのだ。

 もちろん本気の自殺企図かどうかについては専門家の見立てが必要であるが、親として事態を打開する努力を先延ばしにせず行うべきである。

 そのために私が勧めている方法は、「振り回されている親のほうがカウンセリングに通う」という方法だ。少なくとも、子供の問題の責任を自覚して、親自身が変わらなければならないという現実を直視する姿勢を取るべきだろう。

 「子供だけの問題だから入院でもさせて(親は何も努力しなくとも洗濯機のように)きれいに治してくれ」と病院に求めるだけの親が多いのは残念だ。

 親の関わり方と本人の行動が一組の悪循環を形成していて、そのパターン全体を変えないと本人の行動は変わらないというアセスメントを専門家がして、そのアセスメントを元に親に細かい関わりを助言する形が一番現実的だろう。

 受動型ASの場合は脳からして依存的なのでちょっと別の考え方になるのだが。 

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 私は心療内科のクリニックに勤務しているが、不器用なので「短時間で早くさばく」ということが出来ず、結局予約制の長時間面接というスタイルとなっている。

 そういうわけで診られる数に限りがあり、新患を制限せざるを得ないので、定期通院希望のケースも先にメールで相談したい内容の概要を伝えてもらい、そのやり取りの後に新患の予約を取っていただくという方法をとっている。

 その最初のメールの中で、私が注目するのは、「治療に何を求めているか?」ということだ。特に以前の通院歴の説明の中で、以前の主治医のことをどう表現しているかを見ると、その中に治療に求めることが現れることが多い。

 私はADHDであり、ジャイアンの一刀流なので、本人にはきついことも容赦なくはっきり言うスタイルをとっている。それだけでなく非言語的なフォローも出来ない。

 だから依存相手、「あなたが悪くないと肯定してくれる相手」を求めて来られてもそのニーズには応えられない。

 「結局出来なかった」ことを確認するために貴重な時間を取ってもらうのも申し訳なく、また最初に出来ないことは出来ないと分かっていただく方が治療に導入した後でもやりやすいので、このメールの確認作業は有意義であると考える。

 私の治療は、本人とともに「本当のことを明らかにする」作業だ。少なくともその作業から逃げない、不利なことを否認して自分自身をも誤魔化してそれで良いという段階を過ぎてから来られるのが一番のタイミングだと思う。 

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