2007.07.28 00:15 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  AS(アスペルガー)関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 30

ASの受動性

 ASの人はこだわりにしても、首尾一貫した価値観にしても、強い自分なりのスタイルと主張を持っており、一見したところ「受身」というイメージは持ちにくい。しかし実はASの人は「受動型」の他、「積極奇異型」の人でさえ「相手があってから」という受動性を持っている。

 もともとASの人は「人との関係が絶えず意識されて」生きている。「相手がなくて自分だけで」ということはありえない。その場に何名かの人がいれば、「自動的に」その人たちの反応を見ることに集中し、自己主張などは最初からはとてもできない。

 自己主張も結局は誰かからの働きかけに「応じる」形でなされることが多く、形は「受動的」ということになる。

 考えてみれば「愛着」も本人が自ら選べるわけではないのである意味「受動的」だ。選択の余地なく、愛着の対象となった相手には支配や服従という結果になる。

 受動型の人でなくても、言葉での表現自体が「お母さんがこう言ったから」といった受動的な表現となることも多い。これは良く分からない多数派から見ると、「責任転嫁」という風に見えてしまうのだが、実は「相手との関係性の中での存在」「相手の出方を見てからの受動性」というポイントを考えれば、ASの人から見てそういう表現となることは想像することは可能だ。

 「本質的な独自性、こだわり」と、「その場その場での徹底した受動性」 の両方が同居するというのがASの人の立ち位置であり、傍からの理解を困難にしているポイントの一つだろう。

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