私は発達障害のケアに本格的に取り組む前に、AC(アダルトチルドレン)のカウンセリングに取り組んでいた。その中で、非常に率直で、過去の振り返りによって劇的に回復するケースに出会い、回復した後の姿を見て結果としてADHDだったと分かる経験を何度もしてきた。
今思えば、そのうちの多くは「ノビ太」型のADHDのACであり、このケースは「あなたが悪かったのではなくてADHDの理解が不足していたせいであり、誰も悪くなかった」ということをイメージした瞬間に元気になり、本来のADHDらしく明るくなる。このタイプのほとんどは治療も終結となっていった。
その中で、なぜか自己評価が回復した後も治療の長引くケースや、ADHDの告知を否認するケースが出てきて、これは何だろうとずっと考えてきたが、この一群が「ジャイアン(自己正当化型ADHD)のACだった。
他方でACとはおよそ別物の、自己中心的で身体症状の激しいADHDっぽいけれど典型的ではないケースがあり、これは家族歴などから私は自己正当化型ADHDと名づけていた。
当初は同じ治療のやり方で、結局ACとしての自己評価をリセットするための認知の修正を試みた。その中身は、要は「あなたは悪くない」という自己評価のリセットだ。しかしいくつかのケースで、治療の後に、職場での不適応が顕著となったり、夫の負担が過大になったり、モラハラの被害者だった人が加害者に変わったり、再び人格障害様のパターンに舞い戻った。その結果を見ると出てきたのは「ジャイアン」だった。
ここに至って、私や一緒にカウンセリングを進めている心理師たちも、「大げさなAC」はかえってジャイアンであるということが大分分かってきたのだが、ノビ太型と同じ治療を進めていいのかどうか、今考え続けている。
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