2007.04.29 17:33 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  AC、人格障害関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 27

自己正当化型ADHDの育て方

 多動の目立つADHDの子供の場合に、5歳ころの段階で、「すでに客観的で無私の立場からものを言う」というADHDと、「自己主張が強く自分本位」なADHDがいることが少しずつ分かってきた。後者が大人になって自己正当化型モラハラADHDになりうる素因を持ったADHDである。

 後者のADHDの養育は難しい。子供ながらに大人顔負けの理屈をこねて自分の主張をごり押しする。周囲の人が押されて主張を聞いてしまうとどんどん増長して押さえが効かなくなる。

 私の場合は母親は私を徹底的に「無視する」というやり方をとった。たぶん理屈では親を言い負かすくらいしていただろうし、(無視の原因と結果の両方と思うが)弟をひどくいじめていたので、それしかなかったかもしれないが、自己正当化型であるなしを問わずADHDには非常にダメージを与える方法だった。

 私の場合はその結果ひどいACとなり、かなり病的に離人症となって生育したという経過となったが、今思えば甘やかされてジャイアンになるよりはずっとましな経過だったと思う。

 有効性はまだ分からないが、現段階で私に思いつくのは、「徹底して是々非々で筋を通して理論的に説明を続け、筋に反したことをしたら容赦なく叱る」ということを続けるしかないように思う。

 ただ(本人が納得できるくらいに合理的に筋を通さずに)押さえつければひねくれて自己正当化型ADHDのACとなり、なお厄介になる。思春期になって非行や依存症(薬物、摂食障害、恋愛依存など)の方向に現実逃避する可能性も高い。

 逆に甘やかして結果として「ごり押しすればみんな思い通りになる」ということを覚えてしまうとジャイアンへの道に入ってしまう。これは大人になった後も修正が効かない本人にとって最も不幸な道だ。

 鋭い分水嶺の上を歩くようなケアが必要となり、親は大変であり、早期に診断して、親のコーチングを続けながら、専門家がずっとサポートし続ける体制が必要だと私は思う。

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