2007.04.12 23:15 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 10

ADHDと依存

 私の考えでは、ADHDに依存はできない。ADHDにとって一番大事なのは「自律」であり、自分が納得がいくように生きることであり、また基本的に他人に執着がないので、他人に「全部任せる」といったことは本来非常に苦手なことだと思う。

 私はカミさんと同居して、自宅新築などの共同の大きな問題について、「随時相談」ということができない。全部仕切るか、全面委任するかのどちらかだ。全面委任した場合は後で文句を言うことはないが、それは「自分が任せると決めた」からだ。頼るというのとはかなり違う。

 ADHDにとっては本来は「基本的にお互いが個人として自律していて時々時間を一緒にすごす」というような生活がもっとも楽で、同居の時間が長い場合には、「ここまでは任せる、ここからは自分でする」と初めからはっきり境界線(守備範囲)を決めてしまうのが楽だ。

 だから精神的に、「この人がサポートしてくれる、認めてくれるから」といった「依存」はもともとADHDにとっては大事な本来の生き方を裏切る側面があると思う。

 逆に、同居をはじめてから確認強迫症状(ガスの元栓、運転中に車で何かを踏んだ等)がひどくなる人も居て、これは私は「譲ること、任せることに慣れていないせい」であると考えている。

 だからADHDは依存で一時しのぎをして不安なりを紛らしても、根本的にはもっと大事な「自律できていない」という意味で自分を責めることになり、またこれを自覚できない場合、身体症状(頭痛、吐き気、ふらつき、動悸、下痢、強迫症状等)が悪化することになる。

 ADHDであると分かったら、自律したネコ科の動物の誇りを取り戻そう。表面的な甘い「是認」よりも、「対決」や直面化の中から時折可能になる厳しい「理解」を求めよう。これがADHDらしい生き方であり、頑なといわれてもそれしかできないのがADHDだ。 

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