2007.03.27 23:20 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 3

発達障害と金銭⑥ADHDの浪費の治療

 ADHDの浪費は前述のように場当たり的な時間認知から来ている。だからADHDの浪費の治療は、「長期的なひとつの財布からの出納」というイメージが頭の中に出来れば可能だ。

 そのために私は「通帳記入を利用した家計簿」を薦めている。生計を一つの通帳にまとめ、その通帳からの小刻みな出金入金を細かく行い、月末に通帳記入してコピーをノートに張り、その月の分の出金と入金にそれぞれ合計額を計算する。という簡単な実践で家計簿はすぐに出来る。「レシートを保存して張り、合計する」という行動はADHDには難しすぎる。

 ちなみに「キャッシュカードだから難しい」と言う人が居られるが、実は入金出金はカードでもOKで、月末に記入さえすれば同じことになる。カードでも小刻みに下ろしさえすればOKなのでぜひ試してみてほしい。

 この方法の意味は、「ひとつの通帳で一覧の形で一か月分の出たお金と入ったお金が一目瞭然に視覚的にイメージできる」ということだ。上記の「長期的なひとつの財布からの出納のイメージ」が形になっている。

 私はサラリーマン時代に貯金して、医学部はその貯金で苦学したが、グラフ用紙に一ヵ月毎の通帳現在残高をプロットして、「貯金総額から卒業時点でゼロになる右下がりの直線から上にいればOK」という方法で大きな目安としていた。ちょっと使って右下がりに下がると、まとめてアルバイト(夏の富士山の山小屋など)をしてグラフの直前の上に顔を出す様にすれば良い。

 このイメージさえ出来ればADHDはほぼ金銭管理できるようになる。毎月の光熱費や食費などは驚くほど同じような金額になり、当初から予想できるようになるのは不思議だ。

 また、ADHDの子供などへの小遣い銭については、「一日払い」がベストだと薦めている。小遣いを渡す場所に透明な貯金箱を置き、「貯金する?」と聞いてしなければそのぶんを渡す。手にする前に貯金を勧め、いくら貯まったかを目に見えるようにするのがコツだ。

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