2007.02.27 23:40 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  AS(アスペルガー)関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 8

ASに似たADHD③過集中

 ADHDは過集中している状況では、他者に要求することが非常に厳しくなる。例えば私は以前の病院勤務のときに、治療が難しい重症な入院患者さんの治療で、看護師さんをフォローできずに病棟で孤立したことがあった。

 ADHDはもともと「責任」や「プロ意識」に厳しく、「困っている人が居る以上、ベストを尽くすのは当たり前」 と考えるために、「普通の仕事以上」に看護師さんたちが「熱心に治療する私に特別に協力した」ことの意味が分からず、「給料もらっているのならそれくらい当たり前」くらい口を滑らせて私はよく失敗した。

 これは過集中の状況のなかで思考のゆとりを失い、認知と思考の視野が非常に狭くなった結果、「周囲の人が自分と同じ程度に集中していないと腹が立つ」という思考と感情のパターンとなっていると考える。

 この状態では、周囲の人が過集中している自分と同じ程度に熱心に取り組んでいないと言うだけで、「私がこんなに一生懸命やっているのに」とぶち切れて、攻撃したり、極端な行動に出たりする。表面上はACのときの疎外感とも似ており、また腹が立つ程度はASの予定が違ったときに近いと想像する。

 その結果、「非常に思い込みが激しく、周囲の人に過度の要求を強制し、思い通りにならないと激怒する」というパターンとなり、いつもは合理的で情に絡まないADHDが豹変するという印象を与えさえする。

 鑑別は容易で、「過集中しているかどうか」で分かる。その他のことで同じパターンがあるかどうかを見ればわかる。

 私は上記の考察の結果、「過集中は自分自身は一時的に気持ちが良いが、結局チームプレイを破壊する」ので、チームでの取り組みを要する仕事では、「過集中にならないテンションで、周囲をフォローするゆとりが残るくらいで動くのがベスト」と考えるようにしている。ADHDのコーチングの上級編である。     

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