2007.01.20 22:25 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  ADHD関連  |  AC、人格障害関連  |  YANBARU  | 推薦数 : 6

ADHDの二次障害

 ADHDはもともと、認知全体が「これはこれ」、時間認識が「今しかない」、対人関係が「基本的に一人」という世界に生きている。

 当然であるが、これでは現実生活上不都合が多く、学校生活や職業にスムーズに適応できるわけが無い。親からも言われた通り出来なくて叱られ、学校生活でも忘れ物などで同級生と同じように出来ないことを思い知らされ、状況は分からなくても、言語的にはっきり否定されることが続き、ADHDは自己評価が極端に下がる。

 注意欠陥や多動傾向がある場合には、これらの問題行動でも自己評価が下がる。

 学童期を終えて思春期に入るころには、「周囲の人はお互いに言葉で説明しなくても全部分かり合っていて、自分だけが何もわからない状態でいる」と思い込むことが多い。私は内緒話でいじめられた記憶がある。

 思春期を迎えて初めて自分自身を自覚する時のADHDはこんな状況だ。ここがADHDの出発点で、ここからそれぞれ個別の経過をたどることになる。

 「自分は何も分からないぜんぜん駄目な人間だからとにかく周囲に合わせるしかない」と思い込むのが「ADHDのAC」で、ひたすら周囲の人から評価される、嫌われないことだけを目標に生きることになる。

 自己主張などは後回しにして、とにかく周囲の人の行動を観察し、表面だけでも周囲の真似をして、個人差はあるが「普通」に近い生き方を目指す。しかし多くは見当はずれな状況理解のために、評価に過剰反応をしたり、気を使っているつもりの割には場に合わない行動をしてからかわれたり、ますます自己評価を下げる経過になることが多い。

 ここまでが「何の対策も取らないでいるADHDの自然な経過」のイメージだ。

 私はパートナーや家族としてADHDに関わるASの方に理解してもらうことをひとつの目的に書いているので、出来れば「ASから見てどう見えるか」のコメントもお願いします。

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