前回までのASの分析と同じような作業をADHDについてもやってみようと思う。自分のことであるので、私も意識化することが少し難しいので、本人も家族も、ADHDについての素朴な疑問などの協力をお願いします。
さてADHDの認知の一番大きな特徴は、「個々の行動や認識したことが相互に関連付けられない」ということだ。「これはこれ、あれはあれ」である。たとえば、今日のことと昨日のことは同じことでも「別」だったりする。
特に時間的に前のことと今のことは別のことのように認識され、一貫性がない。一番極端な例は、「ギャンブルにお金を使うことと、借金の返済が遅れることは別」になったりする。
時間認知はまた別に詳細に検討するとして、基本的に「現在の目の前にある状況」は一回限りの「いま、ここ」として認識され、同じ行動や同じ人、同じような状況などのポイントで「いま、ここ」以外の他の経験や事実と「比較」もされず、「関連付け」もされない。
言ってみれば毎回「参考情報なしの初めての出会い」のようにいろいろなことを認知するという形になっている。目の前の誰かの行動の表面に現れない「目的」や「意図」、「結果として起こりうる状態」や「自分に有利かどうか」などとはまったく切り離されて、「ただ目の前のことに単純に反応する」という感じだ。
この認知の結果として、「軽はずみ」、「場当たり的」「非計画的」「近視眼的」といった行動パターンとなる。
他者との付き合いにおいても、極端な話「これまでの経過との関連をまったく考えないで」対人行動を決めるので、「全く意味が分からない」と思われることが多いだろう。
逆に「利害や状況や世間の見方などに捉われないで正対して誰にでも平等に接する」という風に表れた場合はその状況に限って長所ともなりうる。未来の不確定性の多い状況や、新しいものを開発する状況、差別や偏見に捉われない必要性がある場面などはこのスタイルがプラスに働く。
多数派もASもこのような極端な「関連付けない」発想はしないので、理解されるためには、ADHDも頭で状況の比較や関連付けを補ってみる必要があるだろう。
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