発達障害の診断は、通常の「疾患分類に当てはめるという」以上の別の意味がある。
たとえてみれば「染色体異常」の診断に似て、それが分かったところで「根治する」という話にはならないところが通常の疾患診断と根本的に違うところだ。
だからこそ、逆にそうであればこそ、「少数派(マイノリティー)」であるということをはっきりさせる意味を診断自体が持っている。
マイノリティーとしては、「現実世界でうまく行っていようがそうでなかろうが、脳の働きを見ればADHDはADHD、ASはAS」という結論となるはずであり、私は実際そういう風に診断を考えている。
これが医学上は過剰診断になる可能性については承知している。医学上はあくまでも「現実の生活に支障が出ている場合に障害と言う」こととなっているからだ。
しかし「発達障害のために本来は不可能に近い多大な努力をして、やっと表面上普通にやっている」人を「発達障害でない」と言うことが正しいのだろうか?
少なくとも本人が望めば、(たまたま環境に合っているかどうかで決まる)社会適応の程度に関わらず、マイノリティーの脳を持っているかどうかの診断は必要である。
これが発達障害の診断の特有の意味である。
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