もうすぐ本格的な花粉症のシーズン。かつては少ないとされた子どもの患者が近年増えている。憂鬱な季節を乗り切る対策をおさらいしたい。(加納昭彦)
花粉症の原因となる花粉の種類は様々だが、スギ花粉が患者全体の7割を占めるとされる。
花粉が鼻の粘膜などにつくと、それを攻撃する抗体と呼ばれるたんぱく質が血液中に増加する。すると、次に花粉がついた際、アレルギー反応を起こす。異物を排除しようとして、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみや涙、せきなどの症状が過剰に生じる。
花粉症になるのは、大人になってからと考えられていた。しかし近年、子どもでも発症するケースが増えていることがわかった。
「ロート製薬」(本社・大阪市)が2011年冬、16歳までの子どもの父母を対象にインターネットを通じて行ったアンケートによると、回答した4100人のうち、36%が「子どもは花粉症だと思う」と答えた。前回調査(06年)よりも6ポイント多かった。
東京都福祉保健局の調査でも、14歳までの子どもで花粉症の人は、1996年に9%だったのが、2006年には26%と約3倍に増えた。ほかの世代でも花粉症は増えているが、子どもの伸びは際立っている。
日本小児アレルギー学会理事で、大阪府済生会中津病院医師の末広豊さんは「スギ花粉の増加に加え、排ガスによる大気汚染などが要因と思われる。昔と比べ清潔すぎる環境が、異物を排除しようとする免疫のバランスを崩し、花粉への過剰な反応を引き起こしている可能性もある」と話す。
では対策は、どのようにすればよいのか。
千葉大耳鼻咽喉科教授の岡本美孝さんは「生活環境などの状況をすぐに変えることは難しいので、不必要に花粉を浴びないことが大切」と語る。ただ、花粉を浴びる量をどの程度減らせば発症を予防できるかはわかっていないので、過度な対応は問題。むしろ子どもらしい生活をすることが大切で、「発症していない子どもに対し、外で遊んでいけないと言うのは、適切ではない」と話している。
子どもの場合、症状があってもうまく説明できないことがある。
岡本さんは「風邪と勘違いされるケースもある。症状があれば、原因を調べるために医療機関を受診してほしい」と話す。
◇
環境省によると、今年のスギとヒノキの花粉の飛散量は、例年と比べ、東日本では一部を除き6~7割程度。近畿は5~7割、中国・四国、九州も7~8割の見通しだ。記録的な飛散量だった昨年と比べると、東日本では2~4割、西日本では2~7割にとどまる。
とは言え、西端耳鼻咽喉科(東京・有楽町)院長の西端慎一さんは「症状が出るのには十分な量。甘く見ずに早めにマスクの着用を」と注意を呼びかける。
一方、東京電力福島第一原発の事故で、花粉の放射性セシウム汚染を懸念する声もある。気象業務支援センター(東京都)の村山貢司さんは「仮に、福島県で最もセシウム濃度の高いスギ花粉を、シーズン(4か月間)に毎日24時間浴びても、東京で浴びる極めて低い放射線の10時間分程度であり、心配する必要はない」と話す。
(読売新聞)
そろそろ外来出てきましたね患者さんの症状!!!
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