熱海市伊豆山の熱海温泉病院を運営する医療法人社団翔健会(西田佳史理事長)は13日午前、同病院で会見を開き、2006年7月から11年1月までの4年6カ月間、保険医療の診療報酬を6千件不正受給していたと発表した。東海北陸厚生局静岡事務所の監査で、このうちサンプル600件について約1億5千万円の不正が判明したという。小坂博前理事長は「地域医療に損失を与え責任を感じている」と謝罪した。
説明によると、監査は10年12月から今年1月30日まで行い、6千件分の不正受給額の全容を解明するよう病院側に指示した。同病院は単純計算で10倍の15億円程度を見込むとし、患者の窓口負担分3割を加えると20億円程度に上る可能性があるとしている。
同会は不正に得た診療報酬の使途について「病院収入として入って、一般の運営費として支出した」と説明した。同会の負債は診療報酬の返還額を除き債権者395人で24億4700万円に達する。
同会は10日に東京地裁に破産を申請した。破産手続き開始まで高松薫弁護士が保全管理人を務める。返還金の弁済については「破産に移行してから財産を金に換えて法律上の優先順位に従って分配していく」とした。
同病院は、患者25人に対し看護師1人が必要とされる医療法が定める看護基準に満たない職員数で診療を行い、看護師数を水増しして入院基本料を請求していた。
従業員70人は3月末で解雇する。医療保険の療養病床113床のうち13日現在、入院中の患者68人の転院が終わり次第、閉院する。
会見には昨年5月まで理事長をしていた小坂前理事長のほか、同病院の小林信仁院長、岩田道明事務長らが出席したが、西田理事長は「都合がつかない」として欠席した。
東海北陸厚生局静岡事務所は「個別の案件については答えられない」としている。
同病院は05年9月から09年7月までの間、同様の手口で介護報酬約4億3千万円を不正受給し、県が介護保険事業者指定を取り消し処分した。
静岡新聞
水増しは故意だったんでしょうか?
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