原因不明で完治が望みにくい「難病」をめぐり、厚生労働省の難病対策委員会は昨年末、幅広く公平に助成する方向で検討を始めた。基本法の制定を視野に入れた抜本的な改革で、手当もなく制度の谷間で苦しむ患者を救う狙いがある。法制化されれば予算がつくため制度安定の期待も高まるが、一部の疾患が支援から外れることを恐れる患者もいる。【蒔田備憲】
国が本格的に難病対策を始めたのは、約40年前。原因のわからないスモンの入院患者に月1万円を支給した。72年には「難病対策要綱」を制定。当初は8疾患を研究対象とし、うち4疾患を助成し、のちに「特定疾患」とした。指定されれば自己負担はひと月最大で入院2万3100円、外来は1万1550円ですむ。
特定疾患は学識者らが協議して決める。発症率が低い▽原因不明▽効果的な治療法がない▽生活への支障が長期にわたる--などの基準で選び、56疾患(11年度)が指定されている。
しかし、難病は世界に5000~7000種類あると言われ、今の指定は一握りに過ぎない。また現在は、障害者手帳を持っていなければ、税金の優遇や雇用支援など障害者向けサービスを受けられない。症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す病気の場合、「支障なく生活できる」と判断され、特定疾患の患者でも手帳の取得率は約2割にとどまっている。
佐賀県神埼市で暮らす中川明子さん(25)も、特定疾患に指定されず苦しむ一人。小学生の頃に、腎機能が低下する難病「ネフローゼ症候群」の診断を受け、入退院を繰り返してきた。医療費は月平均3万円、入院すると月20万円かかることもある。「高額療養費制度」で一部は還付されるものの、生活は厳しい。運動機能に障害はなく、体調がよい時は仕事ができるため、障害者手帳の枠組みにも該当しない。
民間の医療保険に加入しようにも、「持病」を理由に認められない。「一生治療を続けなければならない。いつもお金の不安がつきまとい、自立した生活が遠すぎる」と中川さんは嘆く。
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こうしたことから、難病対策委は現行制度に「不公平感がある」と指摘。12月に公表した「中間的な整理」で(1)法制化も視野に入れ、幅広く公平に助成の対象にする(2)研究の推進や福祉サービス、就労支援など総合的・包括的な支援の仕組みを検討する--と掲げ、改革に向けた議論を始めた。
背景には厚労省の財政事情もある。特定疾患の医療費助成は年々拡大し、今年度は1200億円。現在は約70万人が受給するが、今後も年2万~3万人増えると予測しており、年100億円増加すると見積もる。
また本来は5割を国が補助するはずだが、財政難から都道府県が超過負担しているのが実情だ。厚労省は「このままでは制度の安定性を保てない」と、法制化によって法的根拠を強化し予算獲得につなげたい考えだ。
難病対策委員長の金澤一郎・東大名誉教授も、「財政難を理由に予算が切られるのを防げる。国が地方に負担を押しつける現状の改善につながり、財政的にも安定性を持つ」と説明する。
ただしどの病気を「難病」と定義するかなど、課題は多い。
対策委では、特定疾患の「入れ替え」が議論になったこともある。06年に助成対象から除外が検討された「潰瘍性大腸炎」の患者、秀島晴美さん(49)=同県唐津市=は「頼る制度がない難病患者にとって、医療費助成は最後のセーフティーネットだ」と危機感を強める。
今後は、どんな支援になるのか。金澤委員長は昨年11月に開かれた難病患者の全国フォーラムの壇上で、「自分の病気のことだけ言う人がいるが、全体の中の自分ということも、考えてもらわないといけない」と述べ、支援拡大に向け、手当の削減をにおわせる踏み込んだ発言をした。
対策委の委員も務める日本難病・疾病団体協議会(JPA)の伊藤たてお代表(66)=札幌市=は「病名だけで助成対象を線引きし、差別を生むような制度ではなく、大きな枠組みで難病患者を支えることが必要だ」と指摘。厚労省疾病対策課は「患者の方々が不公平感を持っていることは十分認識している。解消できるよう、対策委の議論を受け、検討していきたい」と話している。
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堀場製作所が開発した、スマートフォンと連動できる放射線測定器(右)
堀場製作所(京都市)は9日、多機能携帯電話(スマートフォン)と連動できる放射線測定器「ラディ PA―1100」を20日から販売すると発表した。送信範囲は半径約10メートル。スマートフォンに専用アプリをダウンロードすると、測定値とともにその位置や日時が10秒ごとに送信される仕組み。
米グーグルの基本ソフト(OS)アンドロイドを搭載したスマホや、ウィンドウズXP以降のパソコンに対応する。
希望小売価格は14万8千円(税別)。問い合わせは堀場製作所サポートセンター、フリーダイヤル0120(37)6045。【共同通信】
スマホは何でもできるようになってきましたね!
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コンタクトレンズ(CL)の購入希望者を専門的に検査する眼科診療所(CL診療所)が、不必要な検査などで医療費を不正請求する事例が絶えないことから、厚生労働省は、CL診療所に対し、目の病気に関する治療や検査をしないよう指導に乗り出すことを決めた。4月の診療報酬改定に合わせて実施する。
CL診療所は販売店のそばに併設される眼科診療所。レンズをつくるのに必要な検査を医師が行い、初診料や屈折検査料、精密眼圧測定料などをひとまとめにした「CL検査料」を受け取れる。しかし、中には病名を追加して必要のない検査や治療を行い、医療費を水増し請求する事例がある。CL業界の競争は激しく、販売店が実態として提携関係にある診療所の利益を確保しようとする動きが背景にあるといわれる。
2010年には厚労省の課長補佐が、大阪市のCL販売会社が運営する診療所に監査を受けずに済むよう便宜をはかり、現金を受け取ったとして、収賄容疑で逮捕される事件も起きた。 asahi
潰しにかかってきましたね!
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