中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬改定結果検証部会(部会長=牛丸聡・早大政治経済学術院教授)は5月26日、厚生労働省側が提示した2008年度診療報酬改定の結果検証に係る09年度の特別調査の報告書案を大筋で了承した。また、4月21日の総会で了承された今年度の診療報酬改定の結果検証項目案11項目のうち、今年度は5項目の特別調査を実施することなどが盛り込まれた厚労省案も大筋了承した。同部会では、6月2日に予定されている中医協の総会に両案を諮る方針だ。
同部会では、今年度の診療報酬改定の結果検証に係る特別調査を、▽救急医療等の充実・強化のための見直しの影響▽外来管理加算の要件見直し及び地域医療貢献加算創設の影響▽歯科技工加算創設の影響▽後発医薬品の使用状況▽明細書発行原則義務化後の実施状況―の5項目について今年度実施することを了承した。
外来管理加算の要件見直しなどの影響調査では、外来管理加算についての医師の意識や、医師の説明内容に対する患者の理解度などを調査する。また、地域医療貢献加算については、標榜時間外における患者からの問い合わせなどへの対応体制や、患者からの問い合わせの状況などについて調べる。
厚労省案では今後、調査項目ごとに調査検討委員会を設置し、具体的な調査設計や調査票などの検討を行うとしている。9月に実施を予定している後発医薬品に関する調査以外は11-12月に調査を実施し、いずれも来年2-3月に調査結果を取りまとめる予定だ。
■「質の評価」の指標、「在宅復帰率」が適切か検討を-遠藤委員
また26日の同部会では、厚労省側が09年度特別調査の報告書案の「検証部会としての評価」について説明し、意見交換した。
09年度調査は、▽明細書発行の一部義務化の実施状況▽回復期リハビリテーション病棟入院料において導入された「質の評価」の効果の実態▽ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態▽後発医薬品の使用状況―など6項目について実施。結果は「調査速報」として、昨年11月10日の同部会に既に報告されており、今年度の診療報酬改定に向けた議論でも資料として活用された。
報告書案では明細書発行について、患者の3-4割が「医療費の内訳が分かりやすくなった」、また2割弱が「施設への安心感、信頼感が増した」などと回答していると指摘。「今のところ明細書を受け取った患者は少数ではあるものの、実際に明細書を受け取った患者は、明細書発行には利点があると感じているという結果となっている」としている。
回復期リハビリテーション病棟入院料において試行的に導入された「質の評価」については、「全体としては、患者の状態の改善に資する影響を与えていると考えられる」とした。
意見交換では遠藤久夫委員(学習院大経済学部教授)が、「質の評価」導入に当たり、「回復期リハビリテーション病棟入院料1」の算定要件に「退院患者の在宅復帰率が60%以上」が設定されたことについて、「リハビリ医療の評価として、『在宅』という社会的要因や合併症が絡むようなものを指標にすることがどこまで適切なのかということは議論する必要があるだろう」と述べた。
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