高齢者の転倒は、怖い。寝たきりや認知症につながることが多いからだ。足が衰えた高齢者の転倒を防ぎ、元気に暮らすポイントは、「爪(つめ)のケア」と「足にあった靴」だという。外科医と靴技術者、研究者がスクラムを組んで活動している。
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長い間切らなかったガチガチの巻き爪に、医師の塩之谷香さん(49)がニッパーの刃を当てる。ベッドに横たわる81歳の女性が耐え続けた。やすりに換えて整え、再び巻かないようにワイヤで補強。治療は数分で終わった。
ここは愛知県豊橋市にある塩之谷整形外科の「爪外来」。聞き慣れない名前だが、塩之谷医師が始めた爪専門の診療窓口だ。
この日、外来を訪れた女性は、体力の衰えと視力の低下で自分で爪を切れなかった。歩くとつま先が痛い。かかとだけで歩き、よくつまずいた。最近は部屋から出ることが減ったという。
当初は外反母趾(ぼし)の女性を意識して始めたが、「爪が痛くて歩くのもしんどい」と訴える高齢者を診ることが増えた。デイサービスで口コミで広まったらしい。腰やひざの痛みで診察に来た人でも、爪の痛みをかばったために足に不自然な負担がかかっていた例もあった。
塩之谷医師は診療経験から「爪のケアが足の衰えを防ぐ」と考える。爪を治療することで、足の指を使って踏ん張れるようになる。それが「転倒を防ぎ、介護予防につながる」。なるべく手術を避け、ワイヤを使って巻き爪を矯正する。
とはいえ、爪だけで足が元気になるわけではない。塩之谷医師が重視するのが、靴による「治療」。相棒を務める整形靴技術者が栗林薫さん(47)だ。
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栗林さんは塩之谷医師の診療にも同席し、患者の症状を和らげる靴を作る。
名古屋市中区で靴店「フットマインド」(052・322・8558)を営む。「長い人生を経たお年寄りの足は千差万別。お年寄りにこそ、それぞれの足に合った靴が必要」と言う。17年前の開店当初から、必ず顧客を裸足にして足型をとり、その客に合う靴を薦めてきた。
この日も、店を訪れた70代の女性と向かい合い、足型を見ながら話を聞いた。甲高・幅広の足で、長い間、合う靴が見つからなかったという。以前は痛みを我慢して外出してきたが、最近は天候や来客など理由をつけて外出を避けるようになり、散歩もしなくなった。先日、自宅で転倒し、足腰の衰えを実感した。
栗林さんは「背骨が傾いているようです。魚の目も悪化している」と指摘し、選んだ靴を渡した。「サンダルやスリッパは転倒のもとなので控えてください」と助言した。
国内の靴業界は、同じ規格の大量生産が当たり前で、販売員の知識も少ない。おかしいと思った。靴の歴史が長いドイツを訪れ、足に合った靴選びのポイントや技術を学んだ。ドイツには靴職人同士に加え、外科医や靴の研究者が互いに情報交換し合う風土があった。
日本に帰り、整形外科医を訪ねて話を持ちかけたが、相手にされなかった。やっと現れたのが、塩之谷医師だった。
もう1人。栗林さんの店を訪れ、「わざわざ足型をとって、靴を選ぶなんて」と感激したのが、片瀬真由美教授(47)だ。研究者の立場から、2人を支える。
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金城学院大学生活環境学部の片瀬教授が提供するのは、「高齢者の足」についてのデータだ。
今年1月、名古屋市守山区の介護予防事業に協力する形で、「高齢者(65歳以上)の足の健康と靴」と題したアンケートをした。約300人に配布、114人から回答を得た。
例えば、幼児の頃にはいていたものは「ぞうり・げた」が多い。「最近つまずいたことがある」と答えた人が4割強で、しかもその場所は「ただの平らな歩道」だった。
「今の高齢者は、決して靴に親しんで過ごしてきたわけではない」と指摘する。だからこそ「転倒の危険と隣り合わせにある」。
片瀬教授は栗林さんと一緒に、3月には高齢者を対象にした講演会を開いた。「元気に暮らすためにも、足のケアを考えてください」と片瀬教授がデータを示しながら説明し、「では、どんな靴がいいか」を栗林さんが具体的に話した。
以前、塩之谷医師にこう言われた。「私の病院に来る人は、治療が必要な人たち。その周りにはたくさんの治療予備軍がいる。予備軍の人たちに関心を持ってもらい、予防につながるような研究をしてほしい」
塩之谷医師とは共同で論文を書いたこともある。「高齢者の衰えを防げるような、足と靴の研究を進めたい」と片瀬教授は考えている。(柿崎隆)朝日
うちのおじさんも同じこと起こってるみたい!
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手足などが不随意運動をしたり、認知障害などの症状が出る神経難病「ハンチントン病」は、病気の原因タンパク質によって、損傷したDNAを修復する仕組みが働かなくなるのが原因との研究結果を岡澤均東京医科歯科大教授(神経内科学)らが3日付米科学誌に発表した。
この仕組みを回復させることが、ハンチントン病の新たな治療法開発につながる可能性があるという。
ハンチントン病は、遺伝子変異が原因で「変異型ハンチンチン」という異常なタンパク質ができる。岡澤教授らは、タンパク質同士の結合を網羅的に調べる方法で、これが「Ku70」というタンパク質と結合することを見つけた。
Ku70は、ほかの2種類のタンパク質と複合体を作り、2本鎖のDNAが損傷した場合に修復する機能があるが、岡澤教授らは、変異型ハンチンチンがあると複合体を作りにくくなることをマウスの実験で確認した。
複合体を作る前に、Ku70が分解されるなどして少なくなるためとみられ、変異型ハンチンチンがあるマウスでKu70を通常の2倍程度作らせると、生存期間が約30%長くなった。【共同通信】
明らかになるのはいいことです!助かる人が多く出来るのはね!
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国内の患者数が100万人を超えたうつ病の治療について、読売新聞が3~4月、全国の精神科診療所にアンケート調査を行ったところ、7割が「日本のうつ病治療は薬物に偏っている」との認識を示した。
多すぎる薬の服用による副作用や、薬だけでは治りにくい患者の増加など、近年指摘されている課題が反映された形だ。
調査は日本精神神経科診療所協会加盟の1477施設に行い、119施設から回答を得た。日本のうつ病治療の多くは薬物治療中心だが、調査では、薬物偏重の傾向があると「強く思う」が19%、「ややそう思う」が54%と、7割が懸念を示した。
最近増えたとされる軽症患者に行う最初の治療は、「薬物治療だとは思わない」が41%。優先すべき治療として、患者の話を聞いて問題解決を図る精神療法や、仕事を減らしたりする「環境調整」も多く挙がった。英国の診療指針では、軽症者の最初の治療は、カウンセリングなどを勧めている。
一方、抗うつ薬を何種類も服用すると、無気力やイライラなどの副作用が強くなる恐れがあり、処方は1種類が基本。しかし、「患者の過半数に複数の抗うつ薬を処方している」との回答が14%に上った。
大野裕・慶応大保健管理センター教授(精神科医)は「悲観的になりがちな患者の考え方や行動を変える認知行動療法など、治療の選択肢を増やすことが重要だ」と話す。
(読売新聞)
最近多いんですよね!鬱、難しいです。
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