日本調剤北千住薬局では、棚一面に後発医薬品が並ぶ=東京都足立区、寺西和男撮影
国内の後発医薬品(ジェネリック医薬品)市場で、製薬会社が新規に参入したり、事業を拡大したりする動きが広がっている。国が医療費削減を目指して後発薬の普及策を強化するうえ、製薬会社の主力薬の特許切れを迎え、市場拡大が期待できるためだ。
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東京都足立区に調剤チェーンの日本調剤が2月1日に開いた北千住薬局。特定の医療機関に収益を依存しない経営を目指し、昨年12月から展開を始めた新コンセプトの店舗だ。他社と差別化をはかる「売り」の一つは、平均的な薬局の2倍の約500品目ある後発薬の品ぞろえだ。
店舗では、患者は受け付けで医療機関でもらった処方箋(せん)を渡すと、新薬だけでそろえた場合と、後発薬だけの場合の費用を比べた書類が手渡される。医師の判断で後発薬が使えないことがあるが、新薬と後発薬がともに使える場合、患者の7~8割が後発薬の購入を希望するという。担当者は「価格の違いが目に見えてわかり、後発薬を選ぶ方が増えている」という。
需要増を背景に、製薬会社の参入も相次ぐ。第一三共は4月に後発薬販売の新会社「第一三共エスファ」を設立、10月から販売する。2008年に買収したインド後発薬大手のノウハウを使い、15年に売上高500億円を目指す。
外資系では、後発薬で世界最大手のテバファーマスーティカル・インダストリーズ(イスラエル)が興和と合弁会社を設立し、1月から販売を開始。昨年12月に子会社化した後発薬中堅の大正薬品工業の生産拠点なども活用してコストを抑え、15年に現在の約5倍の1千億円を目指す。世界最大の製薬会社の米ファイザーも後発薬を扱う部署を昨年末に作り、11年以降に参入する。異業種組でも、富士フイルムが4月に三菱商事などと合弁会社を設立して参入する。
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国内の医療用医薬品に占める後発薬のシェアは昨年9月時点で20.2%。保険制度の違いもあり、5~7割の欧米に比べ普及が遅れている。厚生労働省は医療費削減のため、12年に30%以上を目標に普及策を促進する。
10年度の診療報酬改定で、4月から調剤薬局で処方する後発薬の使用量を増やせば、医療保険から支払われる調剤報酬をより多く加算できるよう制度を改める。また、医師が診察時に、患者に後発薬を使うかどうかの意向を聞くことなども努力義務に加える。
製薬会社が国内で数百億円の売上高を稼ぐ主力薬の特許切れも追い風だ。アステラス製薬の臓器移植患者向けの免疫抑制剤「プログラフ」が10年12月、武田薬品工業の糖尿病薬「アクトス」も11年中に特許が切れ、後発薬が出せるため、事業機会が広がる。
富士経済によると、国内の後発薬市場(製薬会社の出荷金額ベース)は、11年には08年に比べて24%増の4479億円に伸びる見通し。
これに対し、既存の後発薬会社も開発強化などで対抗する。後発薬専業で国内最大手の日医工は25億円投じ、11年末に富山県に開発拠点を新設し、需要増が見込まれるバイオ技術を使った後発薬の開発を急ぐ。ただ、日医工でも09年11月期の売上高は548億円でテバなどの参入組に規模や資金力で劣る。「競争激化で中堅の後発薬会社同士の合従連衡が進む可能性がある」(アナリスト)との指摘もある。(寺西和男)
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《後発医薬品》 新薬の特許期間(20~25年程度)が切れた後に、別メーカーが新薬と同じ有効成分を使って売り出す薬。研究開発費がかからないため、価格は新薬の2~7割程度と割安なのが特徴。朝日
安定した、薬の流通が必要ですね!
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