再診料引き下げに断固反対を強調―日医・中川常任理事
日本医師会の中川俊男常任理事は2月9日、中央社会保険医療協議会(中医協)での再診料をめぐる議論が公益裁定に持ち込まれたことを受けて緊急記者会見を開き、診療所の再診料引き下げに断固反対する考えを改めて強調した。
今年4月の診療報酬改定をめぐる中医協の議論では、診療所と病院で別々にされている再診料を統一することでは合意が形成されている。ただ支払側が、診療所(71点)を引き下げ、病院(60点)を引き上げる形での統一を提案しているのに対し、診療側は診療所の再診料引き下げには「断固反対」の姿勢を崩していない。8日に開かれた中医協の総会でも、両者の溝は埋まらず、決着は公益側の裁定に持ち込まれた。公益側の案は10日の総会で提示される。
緊急会見で中川常任理事は、外来部分のうち小児科救急外来や乳幼児加算などの評価に必要としている650億円の中身を厚生労働省が明確にしていない点に言及。「その一方で、『再診料を71点に統一するには70億円足りない』と、財源不足を強調しているが、そんな理屈は受け入れられない」と述べた。
また、本来は再診料を最優先で議論すべきなのに、他の項目を検討し、残った財源で再診料の手当てをしようとしているとして、「最初から『引き下げありき』の議論である」と強く非難。さらに、▽再診料の引き下げは、地域の医療を支えてきた診療所の経営体力と意欲をそぐ▽外来部分の評価項目に地域連携夜間・休日診療料、往診料なども挙がっているが、診療所の「基礎体力」なしに夜間診療や往診を強化することは不可能―との見解を示した。
■「地域住民・患者の立場に立った裁定を」
中川常任理事は、今回の改定で再診料を一気に統一することは「『事業仕分け』からの流れに押し切られたと断じざるを得ない」と強く批判した上で、「再診料は段階的に統一していくべき」と主張。さらに「病院だけを評価すると、患者は病院に集中し、住民は医療へのアクセスに苦悩することになる。公益委員には、地域住民・患者の立場に立った裁定をお願いしたい」と求めた。
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