看護師や介護福祉士として日本で働くことを希望する外国人が、漢字を読めないことで就労の道を事実上、閉ざされるのは腑(ふ)に落ちない。早急に改めるべきではないか。
インドネシア、フィリピンとの経済連携協定(EPA)に基づいて、日本での就労を求める両国の看護師と介護福祉士の希望者が、受け入れ先の病院や介護施設で働いている。これまでに880人が来日し、来年度も最大1190人の枠で受け入れを予定する。
日本で働き続けるには、3~4年の在留期間中に日本の国家試験に合格しなければならない。
就労のかたわら、試験のための日本語学習が不可欠となるが、最大の悩みは漢字の習得だ。
試験は専門用語ばかりで、日本人でも読めないような漢字が頻出する。例えば、床ずれの意の「褥瘡(じょくそう)」、あおむけの「仰臥位(ぎょうがい)」、いきむの「努責(どせき)」などだ。
非漢字文化圏の両国の人たちには、漢字の読解が大きなハンデとなっている。一昨年来日した看護師希望の104人は、昨年2月が最初の試験の機会だったが、全員が不合格だった。
岡田外相は以前、「漢字が理由でほとんど落ちるという試験とはいかがなものか」と疑問を呈し、試験の見直しに前向きな考えを示している。
当然の指摘であろう。せめて漢字にルビを振ったり、辞書の持ち込みを認めたりしてもよいのではないか。
看護師希望者の中には、来年2月の試験が最後のチャンスとなる者もいる。今秋までには見直さないと、彼らには間に合わない。政府は検討を急ぐべきだ。
厚生労働省や日本看護協会は、試験の見直しに消極的と言われている。業務引き継ぎなどで日本語の習得は欠かせない、というのが主な理由だ。
外国人の受け入れ拡大で、日本人の雇用環境に影響が及ぶことも警戒しているのだろう。
だが、試験の目的は本来、看護や介護に必要な知識を身につけているかどうかを問うことにある。彼らは母国で資格を持っている人たちだ。難解な漢字が読めなくても、仕事に大きな支障があるとは考えにくい。
彼らの多くは、日本で働くことに大きな期待を抱いて来日した。仕事は熱心で、患者らの評判がいいという。
彼らが「漢字の壁」に阻まれて合格せず、傷心のまま帰国するようなことがあってはならない。
(読売新聞)
漢字は他国には難しいですね!それで不合格はかわいそう!看護師としての知識があれば言葉はあとからで、、。
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