診療報酬の全体的な底上げを-TKC指標基に日医が見解
日本医師会は11月18日の定例記者会見で、TKC全国会がまとめた「TKC医業経営指標(M-BAST)」に基づく動態分析結果を示し、病院、診療所共に保険診療収益が微増にすぎなかったなどと指摘した。その上で、その原因である受診日数減少などを踏まえた診療報酬の検討や全体的な底上げが必要との考えを示した。
日医が公表したデータによると、昨年度の医業収益は前年と比べ病院で1.7%増、診療所で1.1%増。このうち保険診療収益は前年と比べ病院1.5%増、診療所0.3%増だった。
一方、個人病院、個人診療所を除いた法人の「損益分岐点比率」を見ると、病院では94.9%、診療所では95.0%だった。
損益分岐点比率は、医業収益の変化にどれほど耐えられるかを示す。低いほど良く、一般に80%以下が優良。95%であれば、5%超の収益減少で赤字に転落する。
日医は、保険診療収益について「診療報酬プラス改定分が重点投入された病院ですら1.5%の伸びにとどまった」とし、受診日数の減少を原因に挙げた。その上で、受診日数が大幅に減少すれば、診療報酬が引き上げられても医業収益は減少し得ると指摘。受診日数の変化や、平均在院日数の短縮化など、診療報酬改定以外の制度改革の進ちょく状況を踏まえて診療報酬を検討すべきとしている。
また、損益分岐点比率に関しては、「患者数が5%程度減少することは十分あり得る」などとし、病院も診療所も危機的状況にあることから、診療報酬の全体的な底上げが必要と主張している。
このほか、▽小児科の再生は引き続き重要課題▽医療経済実態調査の結果の取り扱いには注意が必要-などと指摘している。
TKC全国会は税理士、公認会計士など約1万人の会員を持つネットワーク。株式会社TKCの開発した会計システムを利用して集積したデータを「TKC医業経営指標」として集計している。この日公表されたのは、TKC全国会の会員会計事務所が月次監査を実施している823病院、6494診療所の昨年度のデータを前年と比較したもの。
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なんとかやっている現状を理解してほしい!
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