長妻発言「報酬引き上げは患者負担、保険料の増加」は看過できず

  「診療報酬引き上げ、患者負担軽減で医療崩壊から再生へ」(11.19保団連・国会内集会)

 「財政危機突破と健保組合を守る総決起大会」(2009年度健康保険組合全国大会)

 11月19日、対照的な二つの大会を取材しました。保団連会長の住江憲勇氏は、衆議院議員会館内の会議室で開催された集会で、「今の医療崩壊は、低診療報酬政策、低医療費政策の結果。民主党政権で新自由主義からの脱却を期待したが、今の臨時国会では(生活保護の)母子加算の復活以外には、今後の道筋が見えず、残念。先週の事業仕分けは、従来の経済財政諮問会議の議論と同様であり、財務省主導の議論」と指摘した上で、次のように批判しました。

 「長妻大臣は、『診療報酬を引き上げると、患者負担、保険料の増加につながる』という看過できない発言をした。非常に心外である。保険原理が立ち行かなくなっているのであれば、社会的扶助の原理で、国が責任を持つべき。またわが国の患者負担は世界に類を見ないほど高く、引き下げが必要。マニフェスト通りに後期高齢者医療制度の即時廃止を求める

 集会には、民主党を中心に国会議員16人、秘書16人のほか、患者団体、医師・歯科医師らが参加。全国腎臓病協議会政策委員会委員長の吉村規男氏も、「診療報酬の引き上げ、イコール患者負担増ではない」と住江氏の意見を支持。医療安全を担保するには、相応の診療報酬をつけるべきという考えです。「診療報酬の確保、患者負担を一定に抑えること、この両立を知恵を出し合い、考えることこそが必要なのではないか」(吉村氏)。

 一方で、健康保険組合全国大会で、健保連専務理事の対馬忠明氏は、「診療報酬の引き上げ、底上げという議論が盛んに出ているが、そうした安易な議論でいいのか。健保組合は、経験のない巨額の赤字を抱えており、とても診療報酬を引き上げる環境にはない」と語っています(医療維新の記事を参照)。中医協の支払側は来週、この旨を記した意見書を提出する予定です。

 日本医師会も11月18日の定例記者会見で、行政刷新会議の「事業仕分け」を問題視、その上で病院と診療所の点数の配分の議論ではなく、診療報酬全体の底上げを求めています(「政権公約が実現するのか疑問視せざるを得ない」を参照)。診療報酬本体と薬価等を含めた全体では、過去4回マイナス改定が続いています。しかし、昨今の厳しい経済情勢下、今年度の税収は当初予定より7兆- 8兆円低い38兆円ほとになる見通し。今回、プラス改定が実現するかどうかは依然予測がつかない状況です。

 なお、保団連・国会内集会で、新党日本の田中康夫氏が「事業仕分け」を次のように興味深い指摘をしていました。

 「事業仕分けは、“人民裁判”などと言われているが、事業仕分けで一番大事なのは、職員の意識を変えること。『先輩がやってきたことだから』『先輩が天下っている団体の補助金は、小さな歯車の一人としては切れない』などの理由でなかなか予算を切れないでいるが、それを選挙で選ばれた政治家、リーダーが判断し、予算構造を変えるのが事業仕分けの本来の姿。しかし、実際には、○か×かという、まるで大学入試のセンター試験のようなことをやっている。形骸化した手続きをやっていたのでは、単にバッチを付けた官僚が増えたことと同じ

 この発言に対し、民主党衆議院議員の小宮山洋子氏は、「議論の内容を透明化したことは大きいのではないか。事業仕分けの結果を受け、あとは政治家が最終的に判断する。その全過程を見て判断していただきたい。また、まだ政権発足から2カ月であり、深堀ができるわけではない。4年間で約束したことをしっかりとやっていきたい」と語っています。M3

長妻さんは民主党年金のホープだったんですよね?なんでこういう発言するんですかね?

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

【中医協】外科系医師からヒアリング実施へ-基本問題小委

 中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会の遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授)は11月18日の同小委で、外科系の医師から手術についてのヒアリングを行うことを提案し、了承された。嘉山孝正委員(山形大医学部長)は人選について、消化器外科、心臓外科、脳外科の医師などを提案した。

 遠藤委員長は「手術について現場の先生からご意見を拝聴したい」と述べ、ヒアリングの実施を提案。人選については遠藤委員長に一任された。
 日程について厚生労働省では、「重要な課題なので、年内には来ていただけるように調整したい」としている。

 基本問題小委でのヒアリングは、周産期・救急医療に携わる関係者を対象に、6日に実施したのに続き2回目。遠藤委員長は10月30日の同小委で、今後の主な検討項目例として「周産期医療」などと共に「医療技術の適正評価(手術料等)」を挙げている。

キャリアブレイン

ヒアリングは外科だけ?

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

診療報酬の全体的な底上げを-TKC指標基に日医が見解

 日本医師会は11月18日の定例記者会見で、TKC全国会がまとめた「TKC医業経営指標(M-BAST)」に基づく動態分析結果を示し、病院、診療所共に保険診療収益が微増にすぎなかったなどと指摘した。その上で、その原因である受診日数減少などを踏まえた診療報酬の検討や全体的な底上げが必要との考えを示した。

 日医が公表したデータによると、昨年度の医業収益は前年と比べ病院で1.7%増、診療所で1.1%増。このうち保険診療収益は前年と比べ病院1.5%増、診療所0.3%増だった。
 一方、個人病院、個人診療所を除いた法人の「損益分岐点比率」を見ると、病院では94.9%、診療所では95.0%だった。
 損益分岐点比率は、医業収益の変化にどれほど耐えられるかを示す。低いほど良く、一般に80%以下が優良。95%であれば、5%超の収益減少で赤字に転落する。

 日医は、保険診療収益について「診療報酬プラス改定分が重点投入された病院ですら1.5%の伸びにとどまった」とし、受診日数の減少を原因に挙げた。その上で、受診日数が大幅に減少すれば、診療報酬が引き上げられても医業収益は減少し得ると指摘。受診日数の変化や、平均在院日数の短縮化など、診療報酬改定以外の制度改革の進ちょく状況を踏まえて診療報酬を検討すべきとしている。
 また、損益分岐点比率に関しては、「患者数が5%程度減少することは十分あり得る」などとし、病院も診療所も危機的状況にあることから、診療報酬の全体的な底上げが必要と主張している。
 このほか、▽小児科の再生は引き続き重要課題▽医療経済実態調査の結果の取り扱いには注意が必要-などと指摘している。

 TKC全国会は税理士、公認会計士など約1万人の会員を持つネットワーク。株式会社TKCの開発した会計システムを利用して集積したデータを「TKC医業経営指標」として集計している。この日公表されたのは、TKC全国会の会員会計事務所が月次監査を実施している823病院、6494診療所の昨年度のデータを前年と比較したもの。

キャリアブレイン

なんとかやっている現状を理解してほしい!

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

【中医協】回復期リハ病棟の「質の評価」、次期改定で継続へ

 中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は11月18日、リハビリテーションへの診療報酬上の評価について議論し、昨年度の報酬改定で「回復期リハビリテーション病棟入院料」の算定病棟に試行的に導入された医療の質の評価(重症患者受け入れ率など)について、次期改定でも継続することで合意した。評価の拡大を含めた要件の詳細は、今後の基本小委で詰める方針だ。

 回復期リハビリテーション病棟入院料は、前回の報酬改定で同入院料1(1690点)と同入院料2(1595点)に再編された。
 両点数とも回復期のリハビリが必要な入院患者が8割以上を占めることが算定要件で、このうち入院料1では、▽新規入院患者に占める重症患者の割合が15%以上▽退院後の在宅などへの復帰率が6割以上―を満たす必要があり、重症患者の3割以上の日常生活機能が退院時に改善されている場合、「重症患者回復病棟加算」(50点)を加算できる。このうち医療の質の評価では、在宅などへの復帰率と重症患者の受け入れ実績を評価している。

 診療報酬改定結果検証部会が実施した今年度の実態調査で、医療の質の評価について一定の効果が認められたことなどから、次期改定で継続することに対して委員の間に異論はなかった。ただ、要件に関しては意見が分かれたため、継続審議となった。
 委員からはこのほか、土日に働く専任・専従職員数(理学療法士や作業療法士など)の平日の出勤者数に対する割合について、同調査で土曜72.7%、日曜36.6%との結果が出たことなどから、土日のリハビリ業務への診療報酬上の評価を求める意見もあった。

■維持期リハ、「同時改定に向けた議論必要」―鈴木委員

 疾患別リハビリテーションでは、▽発症後早期▽廃用症候群(寝たきりなどによる心身機能の低下)―などのリハビリ業務への診療報酬上の評価が論点として挙がった。
 今年度の介護報酬改定では、医療保険の患者が同一施設で継続してリハビリを受けられるよう、保険医療機関を介護保険の通所リハビリテーション事業所の「みなし指定」とし、医療保険で「脳血管疾患等リハビリテーション」や「運動器疾患リハビリテーション」を算定している病院と診療所などで、介護報酬の算定ができるようになった。また、20分以上の短時間で個別リハビリを提供する「短時間・個別リハビリテーション」についても、医療保険と同様に介護保険で評価している。

 短時間・個別リハビリテーションについて、鈴木邦彦委員(茨城県医師会理事)は「リハビリの時間が介護保険では大体20分になるが、外来リハビリでは40分やっているので、やはり外来を希望する患者が多い」と指摘。2012年度の診療・介護報酬の同時改定に向け、さらなる議論の必要性を強調した。

キャリアブレイン

これからどんどん増えるんですからね!患者は!

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (6)

【中医協】医療技術344件が2次評価へ

 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会の吉田英機分科会長は11月18日の中医協・診療報酬基本問題小委員会で、来年度の診療報酬改定に向けて各学会から要望があった医療技術の評価・再評価で344件が1次評価を通過したと報告した。

 報告によると、3月から6月にかけて学会などから評価・再評価の提案のあった731件(重複分を含めると896件)の医療技術のうち、344件を「2次評価で引き続き検討することが適当」と位置付けた。
 同分科会は今後、2次評価を実施し、保険適用や再評価の優先度が高いと考えられる新規・既存技術について取りまとめる。2次評価の結果を基本小委に報告するのは来年1月下旬ごろになる見通しだ。

 同分科会の評価対象は、「特掲診療料」のうち在宅医療、検査、画像診断、リハビリテーション、麻酔、放射線治療などに含まれる技術。基本診療料や指導管理は評価の対象外となっている。

キャリアブレイン

医療が進化していくんですから、考えてくれないと!

しかし財政はピンチ!

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

【中医協】手術料の設定に外保連試案を全面活用へ

 中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は11月18日、外科系の87学会で構成する外科系学会社会保険委員会連合(外保連)がまとめた「手術報酬に関する外保連試案」を、診療報酬上の手術料全般の設定に活用することを決めた。ただ、現在の試案では、手術に使用した材料のコストや医療機器の償還年数などの取り扱いに学会間で差があるため、データが精緻化された段階で全面活用する。

 2012年度の診療報酬改定からの全面活用を目指す。厚生労働省の担当者は基本小委終了後記者団に、来年度の報酬改定では、外科系学会から要望が上がっている新規の保険収載などで部分的に活用する考えを示した。

 外保連試案は、執刀者や助手の人件費、材料費、技術料などを積み上げ、技術ごとの難易度や所要時間なども考慮して手術報酬の金額を算出したもの。
 この試案を参考に手術料全般の設定を求める意見は以前からあったが、医療材料のコストなどの取り扱いが学会間で統一されていないため、外保連は2年後の精緻化を目指す。

キャリアブレイン

専門家からみると時間じゃないんですけどね!

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

【中医協】後発品使用促進が薬局経営圧迫の一因―日薬・三浦理事

 日本薬剤師会は11月18日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)の総会で、1回の処方せんにおける投与日数の長期化や後発医薬品の使用促進への対応などが保険薬局の「医薬品等購入費」を押し上げ、給与費や収支差(損益差額)を圧迫している現状を指摘した。三浦洋嗣委員(日薬理事)は「規模の小さい薬局は経営が一層厳しくなっていると感じている」と述べた。

 10月末にまとまった医療経済実態調査では、保険薬局について、個人の損益差額率がプラス9.5%、法人がプラス4.0%となった。しかし、三浦委員は「依然として改善傾向は見られない」と指摘した。保険薬局の費用構成のうち、「医薬品等購入費」が最も高く、個人・法人とも約7割を占めており、その割合の増加が損益差額率の圧迫要因となっている。

 三浦委員は、後発品の使用促進への取り組みに伴う後発品の備蓄品目数の増加と、先発品から後発品への変更後も先発品が不要になるわけではないことが、医薬品購入費増の一因との考えを示した。

キャリアブレイン

薬局も疲弊しています。薬局の在庫100錠以下がほとんど、同じ薬を求めて3人きたら在庫なしの状態です。それほどひやひやしながら運営しています。

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

DPC新係数、「診療GLの体制確保」が落選

 厚生労働省は11月18日、中央社会保険医療協議会(中医協)のDPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)に、現在の調整係数に代わってDPC対象病院に適用する新しい機能評価係数の具体案(たたき台)を提示した。「診断群分類のカバー率」など、これまでに新係数の候補に挙がっている9項目の評価方法などを示したもの。ただ、9項目のうち「診療ガイドラインを考慮した診療体制確保の評価」については、厚労省が来年度の診療報酬改定での導入見送りを提案し、分科会も了承した。

 今後は残る8項目を対象に、新係数として来年度に導入するかどうかの検討や、導入する場合の評価方法の具体化を進める。厚労省によると、来年度からの導入に間に合わせるには、分科会としての方向性を12月上旬には固めておく必要があるといい、調整を急ぐ。

 この日落選が決まった「診療GLの体制確保」以外にたたき台に盛り込まれたのは、▽DPC病院として正確なデータを提出していることの評価▽効率性に対する評価▽複雑性指数による評価▽診断群分類のカバー率による評価▽救急・小児救急医療の実施状況および救急における精神科医療への対応状況による評価▽医療計画で定める事業等について、地域での実施状況による評価▽患者の年齢構成による評価▽医師、看護師、薬剤師等の人員配置(チーム医療)による評価-の各項目。
 当初独立していた「医療の質に係るデータ公開への評価」は、「正確なデータ提出に対する評価」に組み込んだ。
 今後は、患者にとって分かりやすい新係数の名称も話し合う。

 厚労省は、「患者の年齢構成による評価」と「チーム医療による評価」についても、データによる裏付けが不十分だったり、出来高での評価を検討することが決まったりしているなどの理由で見送りを提案したが、分科会で話し合った結果、いったん復活した。

 たたき台によると、8項目のうち「正確なデータ提出に対する評価」では、DPCデータ提出の遅れなどがなければ、一定の定数を上乗せして一律に評価する。提出が遅れたり、部位不明や詳細不明コードが全体の4割以上に達したりした病院については、上乗せ分を少なくする。

 「効率化に対する評価」は、在院日数の短縮に伴う業務の繁忙化に配慮するための指数。患者の疾病構造の違いを補正した上で、全対象病院に対しての相対的な在院日数の短縮度合いを評価する(効率性指数=全DPC対象病院の平均在院日数/その医療機関の患者構成が全DPC対象病院と同じと仮定した場合の平均在院日数)。

 一方、「複雑性指数による評価」は、在院日数が長くなるなど、高度な医療が必要な疾病がある患者の受け入れ状況を評価する(複雑性指数・患者構成の指数=その医療機関の各診断群分類の1入院当たり点数が、全DPC対象病院と同じと仮定した場合の平均1入院当たり点数/全病院の平均1入院当たり点数)。

 「救急・小児救急医療の実施状況」については、救急患者の割合と、医師や看護師の配置など体制面への評価を組み合わせる方向になる見通しだ。このうち救急の割合では、6歳以下や産科、入院精神療法の算定があった患者について、通常よりも多くカウントできるようにする。具体的な上乗せ度合いなどは今後、検討する。また体制面では、医師、看護師のほかに薬剤師や臨床検査技士、放射線技師の院内常置も評価項目に挙げた。

 このほか「医療計画で定める事業への取り組み状況」では、救急・災害・へき地・周産期・小児医療のいわゆる「5事業」にどれだけ取り組んでいるかを評価する。具体的な評価方法は、引き続き検討することになった。
 がん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病の「4疾病」については、個別の疾病への取り組み度合いで病院を評価することへの慎重論があり、評価の対象から外される見通しだ。

キャリアブレイン

DPCは難しいんですね?勤務医の先生からも、現状には不満が多いみたいですよ!

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

shushu
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2009/11 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック